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扶養家族のための「特定健診」
年に一度届く「特定健診受診券」
会社で働いていたり、自営であっても、厚生年金・健康保険に加入している場合、35歳以上であれば年に1回一般健診を受けることができます。
しかし、被扶養者である配偶者や家族はどうでしょう?
具合が悪くなれば病院にかかることはあっても、健診をきちんと年に1回コンスタントに受けるというのは、なかなかに難しいのではないでしょうか?
そのような被扶養者のことを考え、年に1度健診を受けてもらおうと協会けんぽが実施しているのが、「特定健診」です。
特定健診を受けることができることができるのは、40歳~74歳までの被扶養者となっています。
年度初めに、黄色い封筒で特定健診の「受診券(セット券)」が届きます。
それが届いた後なら、健診を受けられる病院で予約を取りさえすれば
いつ受けてもOKです。
特定健診の料金は、受診する病院で変わってきます。
集合契約A機関で受ける場合、自己負担は0円です。
集合契約B期間で受ける場合、自己負担額は1,970円です。
三重県内では、集合契約A機関は35か所、集合契約B機関は約700か所あります。
詳しい機関の名称や住所は、協会けんぽ三重支部のホームページに載っています。
特定健診の項目は?
特定健診で検査する項目は
- 診察等
- 問診
- 身体測定(身長・体重・胸囲・BMI)
- 血圧
- 血中脂質検査
- 肝機能検査
- 血糖検査
- 尿検査
となっています。
この検査の結果、医師が詳しい健診が必要と判断した場合に
- 心電図検査
- 眼底検査
- 貧血検査
- 血清クレアチニン検査
を、受けることができます。別途費用が掛かりますが、協会けんぽが最高3,400円の補助を出してくれます。
被保険者本人が受けられる一般健診と比べると、便検査や胸部/胃部レントゲン検査などの項目がありません。
三重県と他の県では違いがある?!
三重県外に住む友人が、「もうすぐ特定健診だ」と話していたのですが、なんとなく話が合うような合わないような?
料金の話になったとき「自己負担はなしか、950円」と言われ、え?三重県と負担額が違うのか!と驚きました。
調べてみると、協会けんぽ各都道府県支部によって、自己負担額が変わることが分かりました。
県内一律で自己負担額が決まっているところもあれば、地域や受診する病院で自己負担額が違うところもありました。
先にも書いたように、三重県だと自己負担額は県内一律1,970円です。
お隣愛知県だと、自己負担額は県内一律500円ですが、もう一つのお隣岐阜県になると、6地区に分かれており、自己負担上限額も200円~3,586円とかなりの差がありました。
項目を追加できる都道府県もある
そして、もう一つ驚いたのが
特定健診に+αができる都道府県がある
ということです。
確かに、特定健診の項目だけだと簡易すぎるかな?という気もしないでもないですよね。
そういう意見を汲んだのか、特定健診を受けるときに+αの項目を付けることができる都県があるようです。
では、どの都県がその+αできるのでしょう。
岩手県・宮城県
こちらの2県は、どちらも「特定健診プラス」と、「プラスレディース」というものがつけることができます。
特定健診プラスでは
- 胸部レントゲン
- 胃部レントゲン
- 大腸がん検査
- 肝機能検査(ALP)
- 尿検査(潜血)
- 心電図検査
- 抹消血液一般検査
- 血中脂質(総コレステロール)
- 腎機能検査(クレアチニン)
- 視力・聴力検査
プラスレディースでは
- 乳がん検診
- 子宮頸がん検診
を加えることができます。
これらはどちらも、有料です。
東京都
東京都は、「特定健診プラス」のみ追加することができます。
検査項目は、上記と同じです。
こちらも、有料です。
千葉県
千葉県は、「追加パック」という名に変わっていますが、「特定健診プラス」と同じ内容です。
こちらも、有料です。
岐阜県
岐阜県では、「オプション検査付き集団健診」があります。
無料で、
血液検査3項目(貧血 ヘモグロビンA1C 血清クレアチニンeGFR検査を含む)
を付けることができます。
また、これに加えて
- 骨健康度測定/ベジチェック アメニティ・ランチ10%オフクーポン付き(岐阜市・本巣市・瑞穂市・羽島市大垣市・不破郡垂井町の会場)
- 糖質オフ食品(各務原市・美濃市・関市・郡上市の会場)
もあるそうです。ユニークですね。
愛知県
愛知県では、「協会けんぽ ミニドック」があります。
- 視力・聴力検査
- 心電図検査
- 便潜血反応検査(大腸がん検診)
- 胸部レントゲン検査(肺がん検診)
- 胃部レントゲン検査(胃がん検診)
の項目を追加することができます。
こちらも、有料です。
奈良県
奈良県は、「ミニドック健診」があります。
- 胃部X線検査
- 胸部X線検査
- 心電図検査
- 便潜血検査
- 血液一般検査(白血球数)
- 腎機能検査(尿潜血・血清クレアチニン)
- 視力検査
- 聴力検査
- 脂質検査(総コレステロール)
- 肝機能検査(ALP)
- 尿酸検査
の項目を追加することができます。
こちらも有料です。
島根県
島根県では、「協会けんぽの家族のためのがん検診パック」があります。
追加できる項目は、特定健診プラスと同じです。
こちらも有料です。
同じ「協会けんぽ」なのに不思議
同じ「協会けんぽ」の「特定健診」でも、自己負担額に違いがあったり、項目を追加できたりと、都道府県によっていろいろな差があることがわかりました。
何故違いがあるのか、ちょっと不思議な気もしますね。