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マタニティマークのような普及はなるか?ヘルプマーク
電車やバスのような公共交通機関や、ショッピングモールなど人の多く集まる場所で、バッグなどに小さなキーホルダーのようなものを付けている人を見かけたことはありませんか?
本当にただのキーホルダーの場合もありますが、意味を持ったサインの場合もあるのです。
認知度抜群の”マタニティマーク”
かわいらしいピンクのハート模様の中に、お母さんと赤ちゃんのイラストが描かれているキーホルダーを見かけたことはありませんか?
そう、それはおなかに赤ちゃんがいる女性がつける”マタニティマーク”です。

マタニティマーク
多分、今ではマークを見たらすぐに「あぁ、妊婦さんがつけてるやつね」とわかる方がほとんどだと思います。
このマタニティマークは、2006年に厚生労働省がデザインを公募し決定しました。それ以前は、各団体や自治体によってばらばらのマタニティマークだったので、なかなか認知が広まらなかったそうです。
しかし、このマークに統一された後は、多くの人に認知されるようになりました。マークが統一したおかげで、全国の公共交通機関や、飲食店、会社などにポスターが貼られたり、自治体の窓口で母子手帳と一緒に交付されるようになったからです。
妊娠初期でおなかもまだ大きくなく、見た目は健康そのものでも、つわりがひどかったり、たばこの煙に敏感になったりと、妊婦さんには大変なことがたくさんあるのです。
そんな妊婦さんが、このマークを付けてくれていると周囲の人にも「妊婦さんがいる」ことが自然と分かり、席を譲ったり、気分が悪そうなら声をかけたりできますよね。
一目でわかる「絵単語」ピクトグラム
この、マタニティマークのような、情報や注意を表すためのサインを、ピクトグラムといいます。
見慣れているサイン、例えば、たばこの絵に斜線がひかれている「禁煙サイン」や、緑色の人が出口に駆けて行っている「非常口サイン」、駐車場などによくある青地に白の「車いすサイン」(正確には国際シンボルマークと言いますが)も、立派なピクトグラムなんですよ。

禁煙サイン
この3つのサインは国際的に統一されていて、微妙な違いはあることもありますが、全世界の人が一目見て意味が分かるサインになっています。
日本でピクトグラムが広まったのは、1964年の東京オリンピックがきっかけでした。オリンピック以前は、案内表示はほぼ”日本語”で書かれていましたが、オリンピック観戦に来る外国人のために文字ではなく絵で案内することを思いついたのです。
それ以来、日本はピクトグラム先進国となりました。
広がれ!ヘルプマーク
今、マタニティマークのような普及を目指しているピクトグラムが、「ヘルプマーク」です。
マタニティマークを妊婦さんがつけるように、ヘルプマークは、ぱっと見健康そうに見えても、人工関節や義足を使っている方や難病を抱えている方、それ以外でも援助が必要な方などがつけるマークです。
では、ヘルプマークはどのようなデザインかをご存知ですか?
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このように、赤地に白い十字架とハートが描かれたマークです。見かけたことはありますか?
このヘルプマークは国ではなく、東京都議会議員が提案し、東京都が独自で始めました。まず、2012年に都営地下鉄大江戸線でステッカー標示がはじまり、その後東京都全域へ、そして全国へと広がっていきました。2018年7月現在、東京都の他、31都道府県にヘルプマークは広がっています。
ヘルプマークはどうやったら手に入るの?
今回は三重県内で、どうやったらヘルプマークが手に入るのかについて書こうと思います。
三重県では、2018年6月からヘルプマークの配布が始まっています。
現在は、県窓口と市町窓口で無償配布されているようです。
変更がある場合もあるかと思いますので、心配な方はあらかじめ確認すると良いと思います。
【県窓口】
・県庁地域福祉課
・桑名保健所
・北勢福祉事務所
・鈴鹿保健所
・津保健所
・松阪保健所
・多気度会福祉事務所
・伊賀保健所
・紀北福祉事務所
・紀南福祉事務所
・障碍者支援センター
の11か所
【市町窓口】
各市町役所の29か所
で受け取ることができます。
また、郵送でも受け取ることができるようです。その場合は、「送付先住所・氏名・電話番号・希望するタイプ(ストラップタイプかカードタイプ)を記載し、返信用切手を同封して、三重県庁こども・福祉部 地域福祉課 ユニバーサルデザイン班に申し出てください」とのことです。
(※郵送での詳細は三重県庁にお尋ねください)
三重県内では、ヘルプマークを受け取るとき、申請書などを書く必要はないそうですが、アンケートへの回答を任意でお願いされるようです。
ヘルプマークの認知度がもっとあがって、見えない障がいをもつ方にとっても優しい世の中になるといいですね。