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子供の誤飲事故 できる限り防ぎたい
何でも口に入れる時期が必ずある
子育てをされている方は、痛いほどわかると思いますが、子供ってなんでも口に入れてしまう時期が必ずありますよね?
ハイハイをしていて、手に何か触ったと思った瞬間、つかんで口の中にぽいっ!
止める間もなく…慌てて口から出させることも。
一度、公園で遊んでいる男の子が、ママの方に歩いていく途中で何かを見つけ(小さい緑の球体でした。何かの種?実?)しゃがんだと思ったら、ぱくっと食べてしまい、お母さん大慌てとなる場面に遭遇しました。
公園で遊ばせるにも、本当に気が抜けませんよね。
家での誤飲事故 怖いものの一つはボタン型リチウム電池!
家の内外で起こる可能性のある誤飲事故。
食べかすや、埃を食べちゃったというのなら、衛生的にはちょっとあれですが、まぁそんなに心配はいらない、というか、諦めもつきます。
しかし、誤飲で本当に怖いものの一つは「ボタン型リチウム電池」です。
電池は電池でも、ボタン型リチウム電池の誤飲は本当に恐怖でしかありません。
ボタン型リチウム電池を誤飲すると
ボタン型リチウム電池が消化管(食道・胃・腸など)内に触れる
↓
ボタン型リチウム電池から電流が流れる
↓
電気分解により、ボタン型リチウム電池の外側にアルカリ性の液体ができる
↓
アルカリ性の液体がタンパク質を溶かす
↓
消化管内を短期間で傷つける
ことになります。
ボタン型リチウム電池は、放電電圧が高いため短時間で消化管に酷い損傷を与える可能性が高いのです。
その上、大きさと形の関係で食道などに留まりやすいのです。悪条件が揃いまくっているのです。
ボタン型リチウム電池は色々なところに使われている
ボタン型リチウム電池は、家の中の色々なものに使われています。
例えば
- リモコン
- 体温計
- 車のキー
- 時計
- キッチンタイマー
- おもちゃ
等です。
これだけ使われているということは、大抵のご家庭にはボタン型リチウム電池の予備や、使用済みのボタン型リチウム電池が置かれているということです。
危険は「落ちているボタン型リチウム電池」だけではない
小さい子供の誤飲と聞くと、床に落ちているものを口に入れてしまう、というイメージですが、実はそうでもありません。
- 電池交換をしている時に、トイレ等で席を外した間に取った
- おもちゃで遊んでいる時に、自分で取り出した
- 保管してある場所から勝手に取り出した
など、「自分で取って口に入れる」場合も多いのです。
ボタン型電池の誤飲事故の件数
子供が「ボタン型電池」を誤飲して医療機関を受診した件数は、平成27年(2015年)1月から令和元年(2019年)12月までの間に124件とのことです。
誤飲した”疑い”がある件数を含めると242件になるとのこと。
(※ 「医療機関ネットワーク事業」に参加する27医療機関(令和2年6月時点)から寄せられた事故情報より )
ほとんどが軽症にだったようですが、32件は入院しなければならないほどの酷い症状がみられたそうです。
ボタン型電池 誤飲するのが多い年齢
ボタン型電池を誤飲してしまった子供の年齢は、1歳が圧倒的に多く、続いて0歳、2歳、3歳となっており、4歳以降は誤飲はあるけれども件数はぐぐっと減っています。
(※消費者庁「家の中の事故に気を付けましょう」PDFより)
子供との意思疎通が難しい年齢が特に高いですね。
ボタン型電池の誤飲を防ぐためにできること
ボタン型リチウム電池を含む、ボタン型電池の子供の誤飲を防ぐためにできること
- 電池交換などは、子供が側に居る時にはしない
- ボタン型電池の保管は、子供の手の届かない場所に保管する
- ボタン型電池が簡単に取り外せるおもちゃなどは与えない( STマーク適用製品などを選ぶ等)
- ボタン電池を使っている機器は、簡単に外せないようにフタヤねじをしっかり締める
- 誤飲防止パッケージのボタン電池を買う
- 子供に電池は危ないことをしっかり教える
子供が傷つくのは、親にとってはとても辛いことです。
365日子供から1秒も目を離さないのは不可能ですので、子供が誤飲をしないような環境を作りましょう。