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病院に行くのに保険証+身分証? 不正受診を防ぐための新方針とは

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不正受診にNO 政府の新しい方針とは

以前、「国民皆保険制度の落とし穴~外国人が国保利用して高額医療」という記事を書きましたが、その他にも外国人の国民健康保険制度の悪用が見受けられたようで、ついに政府が動き出したようです。
2018年11月18日の読売新聞の記事によると、自民党の「在留外国人に係る医療ワーキンググループ」が、医療機関や市町村などに聞き取りを行った結果、外国人による「なりすまし受診」があったと報告されたそうです。

国民皆保険制度の落とし穴~外国人が国保利用して高額医療

なしすまし受診とは

今現在、国民健康保険の保険証も、社会保険の保険証にも顔写真がありませんよね。
なので、保険証に明記されている年齢や性別が大きく違わない限り、保険証を持っている人が、保険証に明記してある人と同一人物かどうか見分けを付けるのが難しいのです。
例えば、Aさんの保険証を持ったBさんが医療機関で受診を希望したとします。Bさんの性別や年齢が、保険証に書かれているAさんと同じやよく似ているならば、Bさんは「自分はAです」となりすまして、3割負担で受診できてしまうということです。これがなりすまし受診です。
最悪の場合、Bさん以外もAさんの保険証を使って医療機関を3割負担で受診できるのです。
国民健康保険税などを払っているAさんではなく、1円の税金も納めていないBさんが、税金を使って3割負担で治療を受けてしまうということは、きちんと税金を払っている人に対して不公平ですし、こういうなりすまし受診が増えると税収は減るのに、医療費は増えてしまい、健康保険制度の破綻にもつながりかねません。

在留カードなどの提示を求める

今回、日本政府が打ち出した策は、外国人が日本で日本の国民健康保険証、または社会保険証を使って医療機関を受診する場合、「在留カード」などの写真が付いた公的な身分証の提示を求めてなりすまし受診を防止しようというものです。
医療機関の人も、なかなか「本人ですか?」とも聞きにくいですし、聞いたとしても「本人です」と言い張られてしまうとどうしようもないのが現状なので、政府が「顔写真付き身分証の提示を求めることとする」とルールをはっきり決めてもらえると、医療機関の人もためらうことなく身分証の提示を求めることができそうですね。

在留カードとは?

日本国籍を持ち、日本で暮らしている人には在留カードと聞いてもピンとこないと思いますが、日本で働いたり、勉強したりするために3か月以上滞在予定の外国人に対しては「在留資格」、いわゆる「ビザ」が交付されます。
その在留資格をもった外国人すべてに、在留カードが発行されるのです。
在留カードには、氏名、生年月日、性別、国籍の他、顔写真もあります。この在留カードは、出入国管理及び難民認定法によって常に持っていなければならないと定められていて、警察官の職務質問にあった場合、持っていないと最悪20万円以下の罰金を払わなければいけません。厳しいですね。
そして現在、在留資格が3か月以上あれば、社会保険に加入する場合を除き、国民健康保険に強制的に加入することになっています。
ですので、何らかの保険制度に加入している=在留カードを持っていることになります。

もちろん日本人にも提示が求められます

なりすまし受診をしているのは、必ず外国人とは限りません。
ですので、日本人が医療機関を受診する場合も、保険証と一緒に顔写真のついた公的な身分証の提示を求められることになります。
日本人の場合、当たり前ですが在留カードはありませんので、免許証とかマイナンバーカードなどになるのでしょう。
しかし、在留カードとは違い、免許証やマイナンバーカードは携帯が義務ではありません。旅先などで突然病院にかかりたくなった場合などどうするのか、また免許証などを持っていないお年寄りや子どもの場合はどうするのかなど問題があるように思います。
これに関しては、政府の判断を待つしかなさそうですね。

2019年4月からの運用?

この、保険証と一緒に身分証を提示する方針は、来年2019年4月から運用開始される予定が濃厚です。
なぜなら、同じ2019年4月に外国人労働者の受け入れ拡大が開始される予定だからです。労働者として受け入れるということは、少なくとも3か月以上の滞在になるはずなので、これから日本の保険制度に加入する外国人が増加するのは明白です。
不正受診を防ぐためにも、受け入れ拡大と同時に、医療機関で身分証の提示を求めるのはいいことだと思います。受診する側としては面倒くさいですけどね。

身分証提示の方針が決定した場合、松阪こた堂接骨院も保険取扱機関ですので政府の方針に従って保険証の提示と共に身分証の提示をお願いすることになります。
身分証提示の方針に関して通達などがあった場合は、開始時期などを店内掲示などでお知らせさせていただきます。
その際には、ご協力をよろしくお願いします。

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