暑い夏が過ぎて、涼しい風が吹き始めましたね。
熱中症の心配が減ったので、保育園児をつれて、宝塚古墳公園に行ってきました。
この公園には、大きな芝生広場があるので、小さな子供も安心して、のびのび走り回れますよ。
小学生くらいになれば、埴輪のレプリカも置いてありますので、古墳とか埴輪(はにわ)とかの言葉やイメージも覚えられて、知育的?に一石二鳥な公園になりそうです。
松阪市でおすすめの公園の一つです。
目次
松阪市の宝塚古墳公園は、伊勢平野最大級の古墳群のまわりに整備された特殊公園
宝塚古墳公園は、三重県松阪市宝塚町にあります。
名前の通り古墳そのものが、公園になっています。
宝塚って名前ですが、たぶん、宝塚歌劇団とは関係ないと思います。調べてないけど…
ちなみに、宝塚古墳の1号墳と2号墳は、国指定史跡になっています。
伊勢平野の中では最大規模といわれる古墳です。
でも、大きさ的には、大阪や奈良にある古墳と比べるとかなり小さくなります。
たとえば、日本で一番大きいのは、かの有名な大阪府堺市にある仁徳天皇陵古墳ですが、この一番大きい古墳の全長が486メートルになるのに対して、宝塚古墳の1号墳では111メートルとなっています。
この公園は、特殊公園のひとつ風致公園として、2005年(平成17年)に整備された、比較的新しい公園です。
風致公園は、都市計画法の特殊公園のひとつ
この高塚古墳公園がふくまれる「風致公園」という言葉は聞きなれませんよね。一体どういう公園なのでしょうか?
風致公園とは、「特殊公園」の一つになります。
その特殊公園とは、都市が健全に発展するために作られた都市計画法上の施設の一つとなります。
特殊公園として、風致公園、動物公園、植物公園、歴史公園、墓園の5つがあります。
なんだか、シムシティ風になってきましたね。さて、市長、どの公園を作りますか(笑)
風致公園は、名称にある「風致」が示すように、自然の風景の持つ趣や味わいを住民に感じてもらおうという目的で作られた公園です。
ですので、普通、山林、海岸や湖、沼、河川など美しい自然の景色がある場所に作られます。
動物公園は、いわゆる動物園のことです。
植物公園は、いわゆる植物園のことです。
歴史公園は、「文化遺産や史跡を保護して維持をしていくこと、そして歴史を継承していくこと」を目的として作られる公園のことです。
国指定史跡がある宝塚古墳公園が、どうして歴史公園でないのかは、わかりませんでした。歴史的というには、小さすぎるのでしょうか?少し不思議な気がしますね。
でも、古墳公園の頂上からは、伊勢湾や堀坂山などが見え、街のほうに目を向ければ、松坂城跡&よいほの森も見えるので、「風致公園」でも納得できる景色です。
ちなみに、風致公園と書いてあったのは、松阪市の公式ホームページですので、間違いではなさそうだし、公園の分類は、意外と奥が深いのかもしれません。
墓園は、いわゆる墓地と公園が一体になったようなところですが、墓地の機能がメインとなります。
松阪市近辺だと、伊勢やすらぎ公園が、墓園にあたります。
宝塚古墳から出土した船形埴輪は、全国最大サイズ!
芝生公園で遊ぶだけでも、宝塚古墳公園を訪れるのもありだとは思いますが、せっかく公園内に古墳があるので、少し古墳の事についてもみてみましょう。
宝塚古墳には、宝塚1号墳と宝塚2号墳などの古墳群が含まれています。
この宝塚古墳は、松阪市宝塚町と光町にあり、松阪市内を流れる阪内川沿いの緩やかな丘の上につくられています。
宝塚古墳がつくられたのは、1号墳が、古墳時代中期の5世紀初頭、2号墳が、5世紀前半頃といわれています。
また、1号墳は、前方後円墳で、2号墳は、帆立貝形古墳の形状となっています。
宝塚古墳の周りでは、少なくとも88基の古墳が見つかっていて、古墳群として知られていました。
しかし、戦争中や戦後の開墾や宅地開発で壊されてしまい、現在残っているのは、1号墳・2号墳・4号墳の3つだけになっているそうです。
古墳が失われたのは残念な気もしますが、宅地開発があったようなので、近くに住んでいる人が、穴を掘れば、埴輪が出てくるかもしれませんね。
1号墳は、1998年度から2000年度にかけて、松阪市教育委員会による発掘調査が行われました。
調査では、土管のような見た目の円筒埴輪の樹立が認められ、また、古墳北側にある出島状施設からは、囲形埴輪や、家形埴輪などいろいろな形象埴輪が発掘されたそうです。
これらの宝塚古墳から出土した埴輪276点は、松阪市外五曲町1にある松阪市文化財センター(はにわ館)において保管・展示されています。
歴史に興味のある方はそちらにも足を運んでみると面白いと思います。
その中でも、船形埴輪は、宝塚1号墳の象徴的な埴輪になります。
2000年4月に出土したときには、全国的に話題になったので、覚えていらっしゃる方もいるかもしれませんね。
この埴輪は、全長140センチメートル、高さ94センチメートルとなっており、長さでは全国第2位、高さでは全国最大のサイズとなります。
船上にいろいろな立ち飾りがついた船形埴輪は、宝塚1号墳から発見されたものが全国で初めてだそうです。
この大型船形埴輪は、一見の価値があるので、ぜひ、松阪市文化財センター(はにわ館)に行ってみてください。
ちなみに、1号墳・2号墳の古墳域は、1932年(昭和7年)に国の史跡に指定されています。
また、1号墳の出土品は2006年(平成18年)に国の重要文化財に指定されています。
宝塚古墳公園には、埴輪のレプリカがおいてあり、広々の芝生公園では走り回れる!
公園は、道を挟んで公園エリア、1号墳、2号墳と分けられています。
1.公園エリア
宝塚古墳公園の入口は、公園エリアになります。駐車場もありますので、車で行っても大丈夫ですね。もちろん、トイレもあります。
芝生広場は、ひろびろしています。
歴史の道には、松阪市の歴史を掲示した埴輪のレプリカがならんでいます。
高台となっている公園の東側の多目的広場へ上がることもできます。
2.宝塚1号墳
歴史の道の奥から、階段を登ると、宝塚1号墳があります。
古墳ですので、なだらかな丘のようになっています。
頂上付近には、儀式をしたと考えられる「作り出し」と呼ばれる場が、実物大で再現してあります。また出土した埴輪のレプリカもたくさん飾られています。
頂上からは、伊勢湾や松阪の山々、松坂城跡のよいほの森や市街地を眺められます。良い眺めですよ!
3.宝塚2号墳
公園エリアから道を挟んだ西側に宝塚2号墳があります。
1号墳とは違い、特にレプリカなどもありません。
宝塚古墳公園内には、トイレもあり、近くにはコンビニも。
公園に遊具等は無く、ベンチと東屋があるだけです。
目には見えませんが、ポケモンGOのジムが設置されていますので、ポケモンgoで遊ぶこともできますね。
駐車場
県道147号線沿いの公園エリア側と道を挟んだ2号墳側にそれぞれ無料駐車場があります。
トイレ
駐車場から公園内に入ってすぐ、歴史の道の端に1カ所あります。
公園内に自動販売機等は設置されていませんが、県道147号線を渡った向かい側にコンビニエンスストア(ファミリーマート)があります。
宝塚古墳公園へのアクセスは、車が便利かな
宝塚古墳公園の住所は、松阪市宝塚町120-1になります。
無料駐車場がありますので、車で出かけるのが便利だと思います。
公共交通機関を利用する場合、バスのみのアクセスになります。
松阪駅からバス利用の場合は、
辻原方面行きバス約10分田村バス停下車、徒歩15分
鈴の音バス約30分宝塚町バス停下車、徒歩2分
となります。
松阪市の宝塚古墳公園のまとめ
・宝塚古墳公園は、特殊公園(風致公園)で景色が良い
・全国最大級の大型船形埴輪が出土
・大きな芝生広場もあるので、小さなお子さんが十分に走りまわれる。
・はにわのレプリカがおいてあり、歴史に興味がもてる。
・無料駐車場やトイレ完備
家族でのんびり過ごすのもよし、歴史に思いをはせるのもよしな公園ですよ。松阪市でおすすめの公園の一つです。