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人にも感染するパスツレラ-ムルトシダ(Pasteurella multocida)とは

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パスツレラ-ムルトシダ(Pasteurella multocida)
       

サイガの大量死の原因となった、パスツレラ-ムルトシダ(Pasteurella multocida)は、カザフスタンだけにいる特別な菌ではありません。
近年、日本でも、パスツレラ症の患者が増えています。
犬や猫がパスツレラ菌を持っていることが多く、その犬や猫に咬まれるなどして感染するのです。

人にも感染するパスツレラ-ムルトシダ(Pasteurella multocida)とは

2015年のサイガの大量死の原因は、パスツレラだった。

2015年カザフスタンで、絶滅危惧種のサイガが大量死しました。
その地域の全生息数の8割が死んだそうです。
原因は、パスツレラ-ムルトシダ(Pasteurella multocida)と呼ばれる細菌だと判明しました。

絶滅危惧種サイガ(saiga antelope)大量死の原因はパスツエラ

パスツレラ-ムルトシダ(Pasteurella multocida)は、犬猫が持っている

パスツレラ菌は哺乳類の上気道や消化管に存在します。
はほぼ100%、は約75%が保菌しています。
また、パスツレラ-ムルトシダは、犬や猫に限らず、ウサギ、牛、豚、鳥などの上気道にもいる場合があります。

犬や猫の口内には、サイガの大量死となったパスツレラ-ムルトシダ(Pasteurella multocida)を含むパスツエラ菌がいます。
犬や猫に咬みつかれた傷の研究では、傷口から検出される一番多い菌が、パスツレラ(Pasteurella )であったと報告されています。
その中では、犬による咬傷では、パスツレラ-カニス(Pasteurella canis )が多く、猫による咬傷では、パスツレラ-ムルトシダ(Pasteurella multocida )が多かったそうです。

パスツレラ-ムルトシダ(Pasteurella multocida)の名前の由来

パスツエラの名前の由来は、家禽コレラから、この菌を分離したパスツールにちなんでいます。
また、ムルトシダ(multocida)は、 ラテン語で「多数」のmultusと「殺す」のcidusをかけています。
多くの鳥に対する家禽コレラの致死率の高さを示しているといえるでしょう。

パスツレラ症は、人獣共通感染症で人の病気でもある

パスツレラ菌による感染症であるパスツレラ症(pasteurellosis)は、動物だけの病気ではありません。
人にも感染する人獣共通感染症の一つです。

特に、現代で問題になるのが、ペットとして飼われていることが多い犬や猫です。
犬や猫では、ほとんど症状がないのに、口内や上気道に保菌している可能性があります。
その保菌している犬や猫に、咬まれたり引っかかれたりして、パスツレラ菌が
感染し、人間がパスツレラ症を発病するのです。


パスツエラ症の症状

犬や猫に引掻かれたり、咬みつかれたりして、パスツレラ菌に感染すると、以下のような症状がでます。
数時間程度で受傷部位が赤く腫れ、痛みや発熱がでます。
リンパ節腫脹を認める場合もあります。
受傷部位の炎症は、蜂窩織炎といって皮下組織の中を広がり、痛みや腫脹が増してきます。
受傷部位が関節に近いときには、関節炎を起こす場合があります。
重症化して敗血症や骨髄炎を起こし死亡することもあるので、早めの治療が必要となります。

外傷がなくても、犬や猫との接触によりパスツレラ菌を吸い込むことで、人の呼吸器系に感染して、肺炎、気管支炎、副鼻腔炎などを起こすこともあります。

パスツエラ症の治療

傷口のを洗浄・消毒し、骨折や創傷部位の加療を行います。
そして、同時に、早期の抗生剤を投与します。
パスツエラ菌に対する抗生剤としては、ペニシリン系、テトラサイクリン系、セファロスポリン系、クロラムフェニコールなどが有効です。
ペニシリン系に対しての耐性株もまれにあるそうです。

犬や猫に咬みつかれた場合、海外では狂犬病の可能性があり、ワクチンが必要になる場合もありますし、破傷風菌などの感染もあるので、医療機関を受診して、適切な治療を受ける必要があります。

パスツエラ症の予防は、犬や猫との接触に注意

寝室にペットを入れない。
ペットとベッドで一緒に寝ない。
ペットとキスしたり、エサを口移しで与えないこと。
一緒に遊んだら、手洗い・うがいをする。

まとめ

パスツレラ菌は、犬や猫が持っていることが多い。
その犬や猫に咬まれるなどして感染するパスツレラ症の患者が増えている。
予防のため、ペットと触れ合う時には十分注意が必要。

   
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