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高速走行中に気付いた「ETC2.0」
「一時退出しても料金そのまま」の看板を発見
ある日、車で高速道路を走行している時に、ふと目に留まった看板が。
それは、道の駅の看板だったのですが、そこには
「道の駅に立ち寄った場合でも、高速道路料金はそのまま」
というものでした。
高速道路上にあるパーキングエリアと違い、その道の駅に行くためには高速道路を一旦出なければいけないのですが、高速道路を一時退出しても”退出していない”ことになり、高速道路の料金の加算がされないというのです。
お!ならば、道の駅に立ち寄ろうかとも考えたのですが、同じ看板に書かれていたのが
ETC2.0
の文字。
もちろん、自分の車にはETCは搭載されていますが…2.0とは何??
もし、車のETCが2.0で無かった場合は、高速道路料金が違ってくるということか?!
と、心配になったので、道の駅に立ち寄るのは諦めました。
ETC2.0って一体何?
ETCとETC2.0は違うの?
ということで、早速調べてみました。
結果、ETCとETC2.0は別物と言うことがわかりました。
ちなみに、ETC2.0の本格運用が始まったのは2016年からだそう!
そんなに前から始まっていたなんて、全く知りませんでした。
ETC2.0と言うのは、物凄く簡単に言うと、今まで高速道路の料金の支払い「だけ」に使われていたETCに、+αで「情報提供サービス・その他サービス」があるもの、のようです。
情報提供サービスと言うのは、
- 渋滞のお知らせ
- 迂回ルートの提案
- 災害時の誘導
等があるそうです。
その他サービスと言うのは、先に述べた「高速道路を一旦降りても特定の場所に行くのであれば余分な料金はかからない」っていうのとかでしょうね。
そのサービスは、「賢い料金」と言うそうで、ETC2.0だと
インターチェンジ・スマートインターチェンジから一旦退出→指定された道の駅に立ち寄り→3時間以内に退出したのと同じインターチェンジ・スマートインターチェンジから再流入(退出の時下り線だった場合は、下り線に必ず再流入しなければいけない)
をした場合には、初乗り料金がかからなくなります。
2021年11月現在、この「賢い料金」は社会実験段階なんだそうです。便利と言う人が増えれば、本格的な運用が始めるんでしょうめ。
ETC2.0のサービスは色々拡大予定
ETC2.0を搭載していると、
- 高速道路が事故の場合や、給油をする場合などで退出して再進入しても、料金がかからなくなるサービス
- フェリーの乗船料金の決済が可能になるサービス
- 渋滞を避けたルートを選択すると割引になるサービス
なども、導入予定なんだそうです。
ETC2.0を使うには
ETC2.0のサービスを使うには
- ETC2.0対応の車載器
- ETC2.0対応のカーナビ、またはスマートフォン
が必要になってきます。
「うちの車には買った時からETCが付いているけれど、2.0かどうかわからない」
っていう人も多いと思います。
まさに、私もでした。
ETC2.0かどうかは車載器管理番号で確認できる
ETCの車載器には、必ず管理番号が付いています。
この、管理番号は19桁あるのですが、今回はその19桁ではなく、もう一つのC/Dと書かれた枠がポイントとなってきます。
19桁の最後に、このC/Dが付いていれば、ETC2.0となります。
この管理番号は、自分でも確認することができます。
車載器本体、ETCのセットアップの申込書、ETCの取り扱い説明書や保証書、ETC車載器の外箱などに書かれているので、そこをチェックすればOKです。また、ETC自らが音声案内で教えてくれたりするものもあります。(そういう機能が付いているETCに限りですが。)
さて、我が家のETCはどうかな?とセットアップ申込書で確認して見たところ、
はい、見事にC/Dなしでした。と、いうかC/Dの枠すらありませんでした。
電波法の関係等で古いETCは使えなくなるかも?!
古いETCが使えなくなる?
さて、これから色々サービスも増えていくETC2.0。
買い替えた方がいいのかな?でも、そんなに高速道路走らないし、今のETCが壊れる気配もないし…。
なんて、思っていたのですが、買い替えせざるおえない状況になるかもしれないのです。
古いETCが使えなくなる、かもなのです。
それには、電波法が関係しているそうで。
現行の電波法が始まる以前に作られたETC車載器は、2022年12月には使えなくなるのだそう。
その理由は、現行の電波法以前のETC車載器は、旧規格の無線設備に当たり、旧規格の無線設備が使える猶予期間が2022年11月末までなんです。
現行の電波法が施行されたのが、2007年ですので、2007年以前のETC車載器だとアウトだということです。ただ、2007年以前に作られていても、現行の電波法に対応していればOKなんだそうです。
2007年以前の車に乗っていて、ETCを使っている方はチェックした方がよさそうですね。
電波法以外の理由でも使えなくなる可能性もある!
また、2030年にも今使っているETCが使えなくなるかもしれない問題があるようでして。
こちらは、電波法ではなくETCのセキュリティ規格が変更になるためなんだそう。
2030年以降にも、今使っているETCが使えるかどうかは、判断する方法があるようです。
判断の方法は、いくつかあります
「・・・」で判断
・・・って何?って思われたと思いますが、まさにドットなんですよ。
ETC車載器のETCのロゴの下に、「・・・」とドットが3つ描いてあれば新規格に対応したETC車載器です。ですので、2030年にETCを買い替える必要はありません。
車載器管理番号で判断
またまた登場した、ETC車載器登録番号です。
今回重要となってくるのは、19桁の番号の一番最初の数字です。
一番最初の数字が「0」の場合、残念ながら新規格に対応していないETC車載器です。
一番最初の数字が「1」の場合、新規格に対応しているので、ETCを買い替える必要はありません。
■マークで判断
ETC車載器に、「■」マークがある場合(■の色は、ETC車載器が黒の場合、白の■になります)、残念ながら新規格に対応していません。
この■マークは、ETC2.0に対応しているETC車載器にもある可能性があるので、注意が必要なんだそうです。
いつETC車載器を買い替えるか 悩みどころ
我が家のETC車載器は、もちろん(?)車載器登録番号は「0」から始まっており、2030年のセキュリティ規格変更の際は使えなくなる可能性大です。
今すぐ、ETC車載器を買い替えて、今後長く使うか、それとも、後数年後2030年以降も使えるETC車載器が付いている車に買い替えるか。
どうしたほうがいいんでしょうね?
でも、今回ETC2.0の存在に気付いたからこそ、もしかして今のETC車載器が使えなくなるかもしれないということが分かったので、それはいい収穫でした。