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DNAが同じ一卵性双生児だからこそ起きた”父親はどっち”騒動

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父親はどっち?DNA鑑定でもわからない場合がある?!

以前、こちらのブログに”托卵女子”の記事をアップしました。托卵女子とは、配偶者の子供ではない子供を、配偶者に自分の子供として育てさせる女性のことです。

この場合、被害者は常に男性で、自分のお腹を痛めて生んだ女性とは違い、男性はDNA検査をしない限り確実に”自分の子供”であるとはわからないことを利用されているわけです。

しかし、DNA検査をしたにもかかわらず父親がわからない場合があるのです。

ブラジルで起こった「父親はどっち?」裁判

DNA検査をしたにもかかわらず、父親がわからなかった、そんなことが起こったのはブラジルの裁判ででした。

ブラジル西部のゴイアス州の裁判所では、25歳の母親が9歳の娘の認知を求めて31歳の男性に対して裁判を起こしていました。

現在の科学では、DNAの検査をすれば親が誰であるかは高確率で判明します。もちろん、この25歳の女性も9歳の娘と31歳の男性が父子関係であることを証明するために、DNA鑑定を実施しました。 DNA鑑定の結果は、99.9%の確率で31歳の男性が父親である、とのことだったのですが・・・。

問題は、31歳の男性が一卵性双生児だったことでした。 25歳の女性は、約10年前にパーティーで知り合った男性と、いわゆる一夜限りの関係を持ち、その1度だけの関係で娘を妊娠してしまいました。(え?当時15歳?!という驚きは今は考えないでおきましょう(笑)。)

しかし、その時関係を持った男性が、双子のどちらだったかはっきりわからなかったのです。 とにかく、双子のうちのどちらかが父親ということだけははっきりしていたので裁判したのでしょうが、あろうことかこの31歳の双子の男性はどちらも、自分は父親じゃない!相手が父親だ!と責任をなすりつけあったのです。

一卵性双生児はDNAまでも一緒?

いわゆる、”双子”とは同じ母親のお腹で同時期に育ち、同時期に生まれた子供のことを言います。 でも、双子と言っても一卵性双生児と二卵性双生児と2種類あるのです。

普通、人間は1つの卵子が1人の赤ちゃんになります。ですので、二卵性双生児は二つの卵子が同時期に受精し、それぞれが赤ちゃんまで育った場合です。二卵性双生児の場合、もともとの卵子が別々のDNAを持っているので、双子のDNAは違います。

しかし、一卵性双生児は1つの卵子が何らかの原因により2つに分かれてしまい、そのまま赤ちゃんまで育つのです。もともと1つのものが2つに分かれただけなので、一卵性双生児はDNAは同じになってしまうのです。

ちなみに、一卵性双生児は1000組に4組の割合で生まれるそうで、その確率は昔から変わっていないそうです。二卵性双生児は、昔は1000組に2組の割合だったのですが、現在では一卵性双生児と同じく1000組に4組の割合生まれてくるようになりました。 二卵性双生児の割合が高くなったのは、不妊治療をする夫婦が増えたのが一因だと考えられています。

一卵性双生児は区別できないの?

じゃあ、一卵性双生児を区別することは不可能なのか?というと、そうではありません。 DNAは一緒ですが、違っているところもあるのです。

わかりやすいのは、ほくろやあざなどの位置です。一卵性双生児だから2人共同じ位置にあるということはありません。 そして、指紋も違います。よく似た形にはなるのですが、完全に一緒になるということはありません。

あと、虹彩(目のいわゆる黒目の部分)や静脈のパターンです。なので、虹彩認証や静脈認証などのセキュリティシステムをごまかすことはできないのです。 一卵性双生児の場合、性別や血液型や顔のつくりなど、遺伝子の情報が強く影響するところは同じ(顔のつくりなどは限りなく同じに近い)なのですが、遺伝子の情報があまり影響しないあざや虹彩、静脈パターンなどは違いが現れるというわけなのです。

判決はどうなったの?

さて、25歳の女性ですが、相手の指紋の証拠があるわけでもなく、相手に特徴的なあざがありそれを覚えていたでもなく、DNA鑑定しか頼るものがなかったのに、そのDNA鑑定も一卵性双生児に対しては効果がありませんでした。

そんな中、裁判官が下した判決は 「2人とも父親として9歳の娘の出生証明書に名前を載せる、そして2人とも9歳の娘に対して養育費を払うこと」 でした。

えええええ!確かにDNAは一緒だけど、2人とも父親にしちゃたの?! なんだか日本では考えられない判決ですよね。 でも、判決に至った理由が ・外見がそっくりなことを利用して自分の不誠実さをごまかそうとした ・外見がそっくりなことを利用して、これまでも互いの彼女を含むたくさんの女性をだましていた前科があった ・司法は卑劣な行為を罰しなければならない という、誰にとっても納得できるもので、なんだかすっきりした気分になりました。

DNA鑑定でどっちかわからないから、認知は不可能なんて結果にならなくてよかったです。 科学では証明できなかった悪さが、人間味やモラルによって罰せられたというとても興味深い裁判判決ですね。

 

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