目次
梅雨のシーズンの花と言えば紫陽花
梅雨の嫌な気分を癒してくれる美しい紫陽花
気付けば、2021年も6月に突入してしまいました。
昨年から続くコロナ禍で、特にこれと言ったことをしていないのに、時間だけはあっという間に過ぎていきます。
そして、6月と言えば梅雨です。
今のところ、長雨が続いているわけではありませんが、やはり梅雨というとジメジメしたイメージで、気分も晴れやかになりません。
そんなどんよりした気分を癒してくれるのが、梅雨の時期にピークを迎える紫陽花です。
最近では、紫陽花の種類も増え、花びらがギザギザだったり八重咲だったりするものもありますし、昔は見なかった白色の紫陽花なんかも見るようになりました。
紫陽花は日本原産
そんな紫陽花ですが、日本原産だってご存知でしたか?
なんと、万葉集にも出てくるんですよ。びっくりですよね。
その日本原産の紫陽花は、ヨーロッパに渡り西洋紫陽花に品種改良され日本に輸入もされているそうです。
花びらがギザギザなものなどは、西洋紫陽花なんだそうです。
西洋紫陽花は、色のバリエーションも多いのだそう。
確かに、日本人がイメージする紫陽花は、「青紫系」か「赤紫系」ですよね。
紫陽花 色はどう決まる?
紫陽花の色はどうやって決まるのか
紫陽花の色が決まるのは、「土壌が酸性かアルカリ性かどうか」というのは結構有名な話ですよね。
もっと詳しく言うと、紫陽花のアントシアニンと、土壌に含まれる「アルミニウムイオンの量」によって違ってくるのです。
アントシアニンって、どこかで聞いたことありますよね?
私たちがよく知る食べ物、ブルーベリーやブドウに含まれているアントシアニンが、紫陽花には含まれているのです。
含まれている食べ物からもわかるように、アントシアニンは赤系の色素です。
この、アントシアニンが土壌に含まれるアルミニウムイオンと反応して、紫陽花の花の色が決まるのです。
土壌の酸性度が高いと、アルミニウムイオンも増えるため、 アルミニウムイオンとアントシアニンが反応し、青紫系の花になります。
日本は、雨が通年を通して降るために、大気中にある二酸化炭素が雨に含まれ降り注ぐので、土壌は酸性よりなんだそうです。だから、日本の紫陽花は青紫系の色が多いのだそう。
確かに、「紫陽花」と聞いて思い浮かべるイメージは、青紫色系の紫陽花ですよね。あくまで、私は、ですが(笑)。
逆に、土壌の酸性度が低い、または中性~アルカリ性だと、紫陽花が元々持っているアントシアニンの色が強く出るようになり、紫陽花の花は赤紫系になります。
同じ株の紫陽花なのに色が違う?!
最近散歩中に発見した紫陽花がこちらです。
これ、全部の花は同じ株なんですが、ある花は「青紫系」、ある花は「赤紫系」と色が違うんですよ。
違う株で、花の色が違うなら納得できるのですが、同じ株で花の色が違うってありえるんだろうか?
気になって調べてみると、そういうことは普通にあり得るのだそう。
原理は、上記と同じ。土壌が酸性かアルカリ性か。
同じ株でも、根が酸性の土壌とアルカリ性の土壌にまたがって張っていれば、根が吸ったアルミニウムイオンの量により、青紫系の花と赤紫系の花が咲くのだそう。
根から吸い上げられたアルミニウムイオンが、どの道管を通ってどの花に辿り着くのか…道筋が見えたら楽しいでしょうね。
その後、同じ花なのに違う色になっている紫陽花も見つけましたよ!
そう考えると、紫陽花の道管って複雑怪奇なんだなあと思いますね。途中でこんがらがってるのかな(笑)。
紫陽花をじっくり観察するのも楽しいかも
憂鬱な梅雨の季節、紫陽花の花の色を観察することで気分が楽になるかもしれませんよ。
「あ~、ここの土は酸性なんだ~」とか、「複雑な色してるから、土壌どんなになってるんだろう」とか、そんな視点で紫陽花を見てみるのも面白いかも?!