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糖尿病の指標HbA1cとは?その目標値は?

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ヘモグロビンA1c
       

糖尿病の指標は、血糖値だけではない

糖尿病が心配な場合、素人的は血糖値が気になると思います。
「血糖値を下げる」「血糖値が気になる方に」なんてキャッチコピーで、いろんなドリンクや栄養食品が売っていますので、当然かもしれません。

しかし、血糖値は、参考までの値になります。
400mg/dLくらい上がると、さすがに、それ自体でも問題になってくるとは思いますが・・・

血糖値が参考までというのは、値が一定しないからです。
血糖値は、血液中の糖分なので、高い時もあれば、低いときもあります。
食後にはあがりますし、空腹なら下がっているはずです。
ですので、糖尿病の程度や治療の成果を判定するには向いてないのです。

そこで、他の指標が使われます。
その中で、もっとも有名なのが「HbA1c」です。
「ヘモグロビン エー ワン シー」と読みます。
糖尿病の患者さまの中では、「ヘモグロビンが・・・」なんてA1cを略したりしてますが、ヘモグロビンの値とは違います。

HbA1cとは?

赤血球中のヘモグロビン(Hb)に、ブドウ糖が非酵素的に結合したものが、HbA1cになります。
つまり、人間の血液にはブドウ糖が含まれていますので、それが一定の割合で、ヘモグロビンに結合するのです。
グリコヘモグロビンともいわれ、糖尿病ではない健康な人にも含まれています。

赤血球の寿命は、120日であることから、HbA1cは、だいたい過去1〜2カ月の平均血糖値を反映します。
この値があるので、患者が、医者に行く直前にに間食を制限しても、ばれてしまいます。
ですので、HbA1cは,

治療の経過を評価する値として使えるのです。

HbA1cの正常値は、4.6~6.2%になっています。
全体のヘモグロビンの中で、5%程度がグリコヘモグロビンであるのは、正常なのです。
ただ、6.5%以上の数値になると糖尿病が疑われる段階になります。
ですが、それだけを持って糖尿病だとは断定できないので、精密検査が必要です。

HbA1cには2種類ある

実は、ヘモグロビン基準値は、2012年の3月から微妙に変わっています。

以前は、HbA1cの基準値は、日本糖尿病学会の基準で、「JDS」という基準をつかっていました。
しかし、国際標準値とは多少のズレがあり、基準を統一するために2012年の4月からは国際基準である「NGSP」というものが採用されました。
現在、血液検査の結果には、JDSとNGSPを両方記録されていることもあります。
間違わないようにというのもあるんでしょうね。

JDS値よりもNGSP値はおよそ0.4%高くなります。
そのため、NGSPの値が6.5%以上になったときに糖尿病型と診断されます。

HbA1c8%以上の状態が持続すると合併症が出る可能性が高くなる

糖尿病の合併症には、目や腎臓や神経などが知られています。
糖尿病だからすぐに合併症という訳ではなく、高血糖にさらされる時間が長いと徐々に危険性が増えます。
ですので、早期発見、早期治療が必要です。

HbA1c値の治療目標

では、HbA1c値は、どれくらいが良いのでしょうか?
特に、糖尿病患者さまが気になるところです。

それは、HbA1c値は、低いに越したことはありません。
ただ、あまりに低めにコントロールすると、低血糖の恐れがでてきます。
薬自体の副作用や、費用や手間など患者さま負担も考えなければなりません。
国全体で考えると、医療費の問題もでてきます。

では、HbA1cの目標値はどれくらいなのでしょうか?
ガイドラインはあるものの、値は、その患者さまによっても違い、言うことはかかりつけ医によっても異なります。
実際、世界中で糖尿病のガイドラインが乱立していて、世界でコンセンサスができているわけではありません。
アメリカだけでも、多数のガイドラインがあります。

そこで、米国内科学会では、その妥当性を検討して、声明を出しました。
かなり厳しい評価をしたようで、意外な結果になっています。
4項目あります。

米国内科学会が糖尿病の管理目標をHbA1c7%~8%と激甘に

実際には、患者さまの目指すべきHbA1cの値は、年齢、罹病期間、臓器障害、低血糖の危険性、サポート体制などを考慮して個別に設定します。
ただ、高齢者の場合を除き、日本では低めの目標が設定されることが多いようです。
たとえば、2013年5月に日本糖尿病学会が熊本で開催した学術集会において、発表された治療目標の評価基準は以下の通りです。
食事療法や運動療法だけで加療可能な場合、血糖正常化を目指し、HbA1c 6.0%を目標とします。
合併症予防のためには、HbA1c 7.0%未満を目標とし、治療困難な場合は、せめてHbA1c 8.0%未満にします。
つまり、ほとんどの患者さまにおいて、7%を目標にしないと、合併症が発生すると考えています。

間食をせず、お腹いっぱい食べず、血糖をコントロールしていくのは苦しいものです。
ですが、医師や栄養士の指導の下、合併症になるのを予防するのは重要です。

早く、インスリン産生細胞の移植など、患者さまのQOLを上げるような治療が一般化されればよいのにと思います。

   
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