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捻挫はクセになるの?

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関節って不思議ですよね。
人間と同じように動くロボットを作ろうとしても、なかなか同じような動きを再現するのは難しく、今現在開発されている二足歩行のロボットでも、動きがどこかギクシャクした感じになったり、すぐに転んでしまったりします。
ヒトは何か動作をするとき、多くの関節がお互いにに作用しあって働くことで微妙なバランスを取っているのです。
関節はスポーツをしている時に、思わぬ力がかかるなどして、ケガをしやすい場所でもあります。
特に、足首の捻挫は、スポーツ活動で発生しやすいケガのひとつです。

捻挫について、よく言われるアノ話は本当??

捻挫についてよく言われている噂、それは「捻挫は癖になる」ということです。

捻挫は本当に癖になる?

『捻挫ってクセになる』とは、昔からよく言われている事で、実際に足首の捻挫で来院された患者さまからも、「捻挫って癖になるの?」と質問されました。
結論から言うと、『なる場合もある』でしょうか。
捻挫が癖になる場合の原因は、下記のようなものが考えられます。
①治療が正しく行われなかった。
②負傷の原因が取り除かれていない。
③元々、捻挫をしやすい素因を持っている。

捻挫ってどんな状態?

今回は、捻挫が良く起こる部位「足首」についてと、足首の捻挫が起こる原因について説明しましょう。

足首の関節は、内くるぶしを作る脛骨(けいこつ)と、外くるぶしをつくる腓骨(ひこつ)と呼ばれる2本の骨で出来た門状のアーチの下に距骨(きょこつ)と呼ばれる骨がはまり込んだような形となっています。距骨は円柱を寝かせたような関節で、脛骨と腓骨によってできたアーチにはまり込んでいます。
円柱の両側はそれぞれ靭帯(じんたい)と呼ばれる丈夫な繊維によって両側のくるぶしにつながっています。両側が固定された状態で円柱が門の中で回転することで、足首の関節は縦に動くことができます。
だいたい、65°程度の可動が標準とされています。

また、足首の関節は機械のジョイントのようにきっちりと密着している訳では無いため、横方向にも多少動くことができます。下腿に対して足の裏を外側に向けようとした場合よりも、足の裏を内側に向ける方の動きの方が大きく動きます。これは内くるぶしよりも外くるぶしの方が下の方まである為です。
また、足先を手前に起こした状態で足首を左右に動かした時よりも、つま先立ちの状態で足首を左右に動かした時の方が、関節が横方向に大きく動きます。これは距骨の円柱の関節面(関節に関わっている骨の面)が前が広く後ろが狭い構造の為に、遊びが大きくなることから起こります。つまり、足先を手前に引き起こした状態の時は、距骨の広い面が脛骨と腓骨のアーチの中にあるので、距骨とアーチとの隙間が狭くなり、あまり横方向に動かないのです。逆に爪先立ちの状態の時は、距骨の狭い面が脛骨と腓骨のアーチの中にあるので、距骨とアーチの隙間が広くなり、横方向に動きやすくなるのです。
骨が動きの制限となる状態では、関節はしっかりと固定されますが、遊びの自由度が高い角度では筋肉が動きを制御しているだけとなるので、足の裏が内側を向いて足首が伸びた状態の時に足首を捻挫することが多くなります。※内返し捻挫といいます。

足首の捻挫の症状としては、足首の動きを制限している靭帯が伸びたり、切れたり、靭帯の付着部が剥がれたり、力のかかり方によっては骨が折れたりすることも有ります。靭帯が切れた場合や、骨が折れた場合は、すでに捻挫とは言えない重傷ですが・・・。

癖になる原因①『治療が正しく行われなかった』

治療としては『靭帯の伸びた部分や切れた部分が、本来あった位置や関節から離れないように、近づけた状態で安静にする』こととなります。
靭帯の伸びた部分や切れた部分が、本来あった位置や関節との距離が遠い状態で回復してしまうと、本来動きを制限するという靭帯の機能が働かないので、ケガをする前より関節に余計な動きが発生する原因となってしまいます。
捻挫の痛みが引いても、靭帯などはまだ伸びている場合が多いのです。痛みが引いても、ある一定期間は安静にし、患部をあまり動かさないようにしなければいけません。

癖になる原因②『負傷の原因が取り除かれていない』

突発的な転倒などのアクシデントではない場合、一番捻挫が起こりやすいのは運動をしているときです。
ですので、運動時のフォーム等の問題で捻挫しやすい動作が行われている場合や、捻挫を起こしやすい環境でスポーツ活動が行われていたりする場合には、しっかり治療を行っても、同様の捻挫が繰り返し起こることが有ります。
捻挫の原因をしっかり考え、フォーム改善や、環境の改善など指導者の方との相談も重要になります。

癖になる原因③『捻挫をしやすい素因』

ヒトの関節の可動域は、十人十色です。
ですので、生まれつき関節の可動域が人より大きい人もいます。
可動域が大きいと、どうしても捻挫のリスクも増えてしまいます。
こちらも、足首周りの筋力強化や、運動時のフォーム改善などで、捻挫のリスクを減らす事が可能です。
また、前述の不十分な治療が、捻挫をしやすい素因となることも有ります。
十分な筋力がある若いうちは問題なく過ごせていても、将来的に筋力が弱るとに不具合が起きてくる場合も考えられます。

捻挫くらいと軽く考えずにしっかりとした治療を

どうしても軽く考えられがちな捻挫ですが、きちんと治療しないと捻挫を繰り返したり、また関節の動きがぎこちなくなってしまったりする原因にもなるのです。
今回は足首の捻挫に関して詳しく書きましたが、足首に限らず、どの関節も人間らしいスムーズな動きをするためには重要な部位なのです。
捻挫は、症状が重い場合は患部をしっかり固定することになったり、症状が軽い場合でも安静や運動制限があるなど、治療では日常生活にも不自由が生じることが多いのですが、将来的な事を考えると、しっかりとした治療をすることをお勧め致します。

まとめ

捻挫は癖になるのか?、この質問の答えは
しっかり治療をすれば癖にはなりにくいです。

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