こた堂ブログ

ガジェット、健康、通販、家庭菜園など

医療行政

家計圧迫?妊婦さんの負担増の妊婦加算とは

投稿日:

妊婦さんだけ値上がり? 「妊婦加算」が始まったのをご存知ですか

病院にかかる時、時間外だったり救急だったりすると、平日昼間にかかるよりたくさんお金を払わなくてはいけない、と言うのは多くの人が知っていると思います。
でも、どうして支払う金額が高くなるのだと思いますか?

会計で払う金額は診療報酬で決まります

診療報酬とは、保険医療で行った手術や検査などの公的な価格のことです。
診療報酬は点数で表され、例えばAの検査は100点、Bの検査は150点という感じです。同じ検査であれば、どの医療機関を受診しても同じ点数になります。
もちろん検査だけでなく、すべての医療行為に点数が付けられています。
そして、1点が10円で換算されます。
最近は、領収書などに診療報酬の点数が書かれていたり、医療費明細書がもらえたりしますので、一度チェックしてみてください。診療報酬の点数がわかりますよ。
この診療報酬点数×10円は、医療費の総額になるので、実際患者さんが支払うのはそのうちの3割になります。
さて、話を戻して、なぜ時間外や救急で受診すると支払う金額が高くなるのか、についてです。それは、時間外加算が付くからなのです。
時間外加算もすべて診療報酬点数が決まっており
≪初診の場合≫
時間外(6時~8時、18時~22時 一般) 85点
時間外(6時~8時、18時~22時 特例*救急病院など) 230点
休日 250点
深夜(22時~6時) 480点
≪再診の場合≫
時間外(6時~8時、18時~22時 一般) 65点
時間外(6時~8時、18時~22時 特例*救急病院など) 180点
休日 190点
深夜(22時~6時) 420点
となっています。
つまり、同じ医療行為を受けても、平日昼間とそれ以外では時間外加算分の料金が違ってくるということなのです。

2018年4月1日より始まった「妊婦加算」

この診療報酬は、厚生労働省が2年に1度改定をします。医学の進歩などによって点数が減らされるものもあれば、新設されるものもあります。
そして、今年2018年の4月の改定に伴い、新設されたものに妊婦加算があるのです。
妊婦加算を簡単に説明してしまうと、「妊婦さんだったら、病院で受診した時に他の人より少しお金多く払うことになりますよ」ということです。
初診時には75点、再診時には38点が妊婦加算されるので、妊婦さんは初診時には225円、再診時には114円(いずれも3割負担の場合)、妊婦さんじゃない人より多く払わなければいけなくなります。
その他の妊婦加算点数は
≪初診の場合≫
時間外 200点
休日 365点
深夜 695点
≪再診の場合≫
時間外 135点
休日 260点
深夜 590点
になります。
しかし、この「妊婦加算」、今年の4月から始まっている割には、世間に浸透していないような気がしますよね。ニュースで大々的に取り上げられていた記憶もありません。妊婦さんという限られた条件の人に対しての値上げだからでしょうかね?
実際、この妊婦加算が注目を集めたのは、今年の9月上旬にある妊婦さんがtwitterで『「妊娠中だったらお会計が変わります」と言われ、会計が高くなった』と呟いた時でしたし・・・。
TwitterなどSNSをしていな妊婦さんはいまだに知らない、って言うこともあり得そうですね。

何故「妊婦加算」が新設されたのか

厚生労働省の「平成30年度診療報酬改定の概要」によると、“妊婦の外来診療について、妊娠の継続や胎児に配慮した適切な診療を評価する観点から、初診料等において、妊婦に対して診療を行った場合に算定する妊婦加算を新設する”となっています。
つまり、お医者さんは妊婦さんに対しては特に細心の注意を払って診療や投薬・処方を行わなければいけないので、その特別な配慮への対価として新設した、という感じでしょうか。
そして、この「妊婦加算」を新設することで、医療機関が妊婦さんの診察を敬遠することを防ぐ狙いもあるようです。

少子化対策と逆行しているのでは?

しかし、この「妊婦加算」に異を唱える人が多いのも確かです。
多くの妊婦さんが
「これから出産育児でお金がかかるのに、妊婦だということで金銭的な負担が増えるのはどうなの?」
「少子化を防ぎたいのなら、妊婦さんの負担は減らすべき」
「妊婦だからこそ、少し心配なことがあればきちんと診察してほしいから病院に行く機会が増えるのに」
と戸惑いの声をあげています。
妊婦さんに安心して受診してもらうために新設された妊婦加算なのに、負担によって妊婦さんが受診する機会を減らしてしまうのであれば、本末転倒ですよね。
簡単に行かないのはわかっていますが、妊婦加算自体は継続で、加算料金は公費で賄って妊婦さん自体が負担することが無いようにする・・・とかできないでしょうかね。

これから超高齢化社会になり、医療費は増え、税収は減るのは明らかです。
どうにかして、少子化を食い止めたいものですが・・・この妊婦加算が妊婦さんにとっていい方向に働くことを望みます。

松阪こた堂接骨院には、産後の足のむくみなどの解消にとても良い、ドクターメドマーがありますので、産後の体のケアと、お母さんのリラックスのためにぜひご利用ください。

-医療行政

執筆者:

関連記事

マイナンバーカードを保険証利用できるようにしてみた

目次1 マイナ保険証の本格運用が始まった1.1 マイナ保険証は超マイナーだけど2 マイナンバーカードをマイナ保険証にしてみた2.1 マイナンバーカードを”持っているだけ”ではダメ2.2 申し込みはどこ …

大臣がピクトグラム知らなかったけど…ヘルプマークやマタニティマーク

目次1 マタニティマークのような普及はなるか?ヘルプマーク1.1 認知度抜群の”マタニティマーク”1.2 一目でわかる「絵単語」ピクトグラム1.3 広がれ!ヘルプマーク1.4 ヘルプマークはどうやった …

国民皆保険制度

国民皆保険制度の落とし穴~外国人が国保利用して高額医療

目次1 国民皆保険制度の落とし穴1.1 国民皆保険制度1.2 海外から来る患者が高額な治療を受けている1.3 国民健康保険税の算定の仕方1.4 外国人が加入した場合の算定の仕方は? 国民皆保険制度の落 …

unfair

病院に行くのに保険証+身分証? 不正受診を防ぐための新方針とは

目次1 不正受診にNO 政府の新しい方針とは1.1 なしすまし受診とは1.2 在留カードなどの提示を求める1.3 在留カードとは?1.4 もちろん日本人にも提示が求められます1.5 2019年4月から …

マイナンバーカードと保険証が一体に いつから?

目次1 マイナンバーカードと保険証が一体に?1.1 持っていますか?マイナンバーカード1.2 マイナンバーカードをどうやって保険証として使うのか1.3 マイナンバーカードを持ってなかったらどうなるのか …

検索

関連記事

カテゴリー

スポンサードリンク
error: Content is protected !!