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日産カルロス・ゴーンの逮捕で一気に認知された司法取引制度

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pleabargaining
       

日本でもあるの? 司法取引

 

20181119日の夕方、衝撃的なニュースが飛び込んできました。

それは、日産自動車の代表取締役カルロス・ゴーンさんが逮捕というニュースです。

最初は任意同行だったものが、あっという間に逮捕され、カルロス・ゴーン容疑者になってしまいました。容疑は今のところ金融商品法取引法違反(今後容疑が増える可能性があるそうです)。報酬を50億円!過少報告したとのこと。

なんだか金額が大きすぎて、ピンときませんが、50億円少なく申告しても有り余る報酬をもらっていたってことなんでしょうね。

カルロス・ゴーンさんが逮捕された同日、日産自動車の社長、西川広人さんが会見を行い、内部告発により以前から調査が進んでいたということを公表しました。

 

司法取引が行われた?

 

翌日の1120日、ワイドショーやネットニュースを賑わせたのが

「日産社員が司法取引を行った」

というものでした。

 

司法取引とは?

 

アメリカの映画やドラマなどではよく聞くこの「司法取引」。なので、何となくどんなものか知っている人は多いと思います。

難しい言葉で言うと

”刑事事件の容疑者・被告が共犯者や他人の犯罪に関する情報を明らかにする見返りに、自身の刑事処分の軽減を受けられる制度”

です。

今回の日産自動車の事件に当てはめると、日産自動車の社員の誰か(刑事事件の容疑者・被告)が、ゴーンさん(共犯者?)の報酬の過少申告(犯罪)に関する情報を明らかにする見返りに、日産自動車の社員の刑事処分の軽減を受けようということです。

ですので、東京地検特捜部に協力している日産自動車の社員の誰かも、悪いことをしていた、若しくは知っていて見て見ぬふりをしていたというわけです。

 

なんとゴーンさんは司法取引適用「2号」

 

実は、この司法取引制度、日本ではとても新しいのです。

以前は、日本で司法取引は認められていなかったのですが、20166月に改正刑事訴訟法が成立したことにより司法取引が可能となり、201861日から施行され始めたばかりなのです。

ですので、施行されてまだ半年も経っていないのです!なのに、2号の適用がこんな世界に衝撃を与える事件だったのです。

 

実は二種類ある司法取引

 

一言で司法取引と言っていますが、実は2種類あるってご存知でしたか?

司法取引には、「自己負罪型」と、「他人負罪型(捜査公判協力型)」があります。日本で取り入れているのは、後者の「他人負罪型」です。

この二つの違いは、「自己負罪型」は、自分が複数の罪を犯していた場合、いくつかの罪を認める代わりに、他の罪を軽減してもらうのに対し、「他人負罪型」は、共犯者ら他人の罪を明らかにする代わりに、自分の罪を軽減してもらうという所です。

なんか、他人負罪型の方が卑怯な気がしますが・・・。平たく言うと、仲間を裏切って自分だけ助かろうという心意気ですもんね。

ちなみに、アメリカでは「自己負罪型」「他人負罪型」のどちらも取り入れています。

 

司法取引制度の目的

 

この司法取引制度を導入した一番の目的は、組織的犯罪の全容を解明するためです。

例えば、企業や反社会的組織などで、上司や幹部が部下に犯罪を指示していることが多々ありますよね(まぁ、実際に見たことはありませんが・・・ドラマや映画ではよく見ますよね)。実行犯の部下が逮捕されても、上司や幹部の命令であるとは一向に口を割らず、指示に従った部下だけが懲役刑を受け事件が幕引きされてしまう、もし、上司や幹部の関与があったとわかっても証拠が揃わず、罰金刑など実行犯よりも軽い刑が科されるだけ、ということが起こっているのが現状だそう。

でも、この司法取引制度を使うと、実行犯の部下の刑事罰が軽減されるうえ、悪の親玉の上司や幹部にもそれ相応の刑事罰を科すことができるうえ、組織犯罪の全容を解明することができる、というわけです。

 

冤罪に巻き込まれる可能性も

 

しかし、司法取引制度はいい面ばかりではありません。悪い面も当然あります。そのうちの一つが「冤罪を生み出してしまう可能性が高い」ということです。上でも書いた通り、日本の司法取引制度は「他人負罪型」、つまり他人の犯罪を明らかにするのです。自分の罪を軽減したいために、でたらめな供述をして無実の人に容疑がかけられてしまう可能性があるわけです。

もちろん、でたらめな供述をした場合には、5年以下の懲役という罰則がありますが、でたらめな供述かどうかをきちんと判断できなかった場合はとても怖いことになりますよね。

 

今回のカルロス・ゴーンさんの逮捕で、日本にも司法制度が導入されたということが、沢山の人に認知されたことでしょう。

これから、この司法制度がきちんと運用されるかどうか、私たちがきちんと見ていかなければいけませんね。

 

   
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