目次
ハリケーンの名前の付け方はすでに決まっている名前一覧からつけていくだけ＆今までに除外された名前
さて、以前の記事で日本に来る台風の名前とその意味を書きましたが、今回はハリケーンについて書きたいと思います。
つい先日、大型のハリケーン、フローレンスがノースカロライナ州に上陸してニュースになっていましたよね。
この「フローレンス」などのハリケーンの名前は、アメリカの国立ハリケーンセンターが決めているのです。
アメリカの国立ハリケーンセンターとは
国立ハリケーンセンターとは、北東太平洋・北大西洋で発生するハリケーンの追跡や予測を任務とするアメリカ国立気象局の一部門で、フロリダ州マイアミのフロリダ大学の敷地内にあります。
歴史は古く、1898年12月に始まり、現在のマイアミに設置されたのは1967年です。
いつから名前を付けるようになったのか
ハリケーンに名前を付けるようになったのは、1953年のハリケーンシーズンからで、当初は女性の名前だけが付けられていました。
その後、1979年のハリケーンシーズンより男性の名前も付けられるようになりました。
ハリケーンの名前の決め方
大西洋・メキシコ湾・カリブ海で発生するハリケーンの名前リストは、21個の名前を1グループとし、6グループがあり、6年で一巡するようになっています。
つまり、毎年、アルファベット順に名前が付いていき、７シーズン目に同じ名前に戻ってきます。ただし、除外される名前もあるので全く同じになるわけではありません。
例えば、２０１８年では、１番目がアルベルト、２番目がベリルという風になっています。
そして、なんと6年先まで決まっているのです。
ハリケーンの名前一覧リスト
では、ハリケーンの名前はどのようなものがあるのか見ていきましょう。
2018年
Alberto
Beryl
Chris
Debby
Ernesto
Florence
Gordon
Helene
Isaac
Joyce
Kirk
Leslie
Michael
Nadine
Oscar
Patty
Rafael
Sara
Tony
Valerie
William
2019年
Andrea
Barry
Chantal
Dorian
Erin
Fernand
Gabrielle
Humberto
Imelda
Jerry
Karen
Lorenzo
Melissa
Nestor
Olga
Pablo
Rebekah
Sebastien
Yanya
Van
Wendy
2020年
Arthur
Bertha
Cristobal
Dolly
Edouard
Fay
Gonzalo
Hanna
Isaias
Josephine
Kyle
Laura
Marco
Nana
Omar
Paulette
Rene
Sally
Teddy
Vicky
Wilfred
2021年
Ana
Bill
Claudette
Danny
Elsa
Fred
Grace
Henri
Ida
Julian
Kate
Larry
Mindy
Nicholas
Odette
Peter
Rose
Sam
Teresa
Victor
Wanda
2022年
Alex
Bonnie
Colin
Danielle
Earl
Fiona
Gaston
Hermine
Ian
Julia
Karl
Lisa
Matthew
Nicole
Otto
Paula
Richard
Shary
Tobias
Virginie
Walter
2023年
Arlene
Bret
Cindy
Don
Emily
Franklin
Gert
Harvey
Irma
Jose
Katia
Lee
Maria
Nate
Ophelia
Philippe
Rina
Sean
Tammy
Vince
Whitney
こう見てみると、2018年9月で6個目のハリケーンということになり、年間発生率が25.6個の台風と比べると、年間で発生する個数は少なそうですね。
２２個以上のハリケーンが発生して、名前が足りなくなった場合
もし、22個目のハリケーンが発生した場合名前はどうなるのか？
22個目からの名前はギリシャ文字のアルファベットが使われることになります。実際2005年には英語名リスト最後のWilmaまで使われ、その後、同年10月22日にAlpha、10月27日にBeta、さらに12月31日にZetaまでが使われました。ギリシャ文字の名前が使われたのは、ハリケーンに名前が使われ始めた1953年以来初めてだったそうです。
新しい名前になることは？
もし、甚大な被害を与えたハリケーンがあった場合、そのハリケーンの名前は使われなくなります。
代わりに同じアルファベットから始まる違う名前が使われるようになります。
また、文化的な考慮や政治的なことで使われなくなった名前もあります。
2018年9月現在、使われなくなった名前は81個もあります。
使われなくなった名前一覧
では、使われなくなった名前を見てみましょう。甚大な被害を与えたハリケーンの名前なので、知っているものもちらほらあるのではないでしょうか。
（）内はそのハリケーンが発生した年です。
Audrey（1957）、Agnes（1972）、Anita（1977）、Allen（1980）、Alicia（1983）、Andrew（1992）、Allison（2001）
Betsy（1965）、Beulah（1967）、Bob（1991）
Connie（1955）、Carla（1961）、Cleo（1964）、Carol（1965）、Camille（1969）、Celia（1970）、Carmen（1974）、Cesar（1996）、Charley（2004）
Diane（1955）、Donna（1960）、Dora（1964）、David（1979）、Diana（1990）、Dennis（2005）、Dean（2007）
Edna（1968）、Eloise（1975）、Elena（1985）、Erika（2015）
Flora（1963）、Fifi（1974）、Frederic（1979）、Fran（1996）、Floyd（1999）、Fabian（2003）、Frances（2004）、Felix（2007）
Greta（1978）、Gloria（1985）、Gilbert（1988）、Georges（1998）、Gustav（2008）
Hazel（1954）、Hattie（1961）、Hilda（1964）、Hugo（1989）、Hortense（1996）
Ione（1955）、Inez（1966）、Iris（2001）、Isidore（2002）、Isabel（2003）、Ivan（2004）、Ike（2008）、Igor（2010）、Irene（2011）、Ingrid（2013）
Janet（1955）、Joan（1988）、Juan（2003）、Jeanne（2004）、Joaquin（2015）
Klaus（1990）、Keith（2000）、Katrina（2005）
Luis（1995）、Lenny（1999）、Lili（2002）
Marilyn（1995）、Mitch（1998）、Michelle（2001）
Noel（2007）
Opal（1995）
Paloma（2008）
Roxanne（1995）、Rita（2005）
Stan（2005）、Sandy（2012）
Tomas（2010）
Wilma（2005）
なぜハリケーンに名前を付けるのか？混乱をまねかないようにというのが答え
日本人は自然災害に人名を付けると言うのは違和感がありますよね。
例えば、台風太郎が甚大な被害を・・・なんて言われたら全国の太郎さんはいい気分がしないでしょう。
しかし、アメリカでは同時に複数のハリケーンが発生した時などに“混乱を招かないように”に人名を付けるのだそうです。
自然災害への名前付け方にも感覚の違いが表れていると思いませんか？
地球温暖化の影響なのか、近年台風もハリケーンも規模や勢力が巨大化している気がします。
台風であろうが、ハリケーンであろうが甚大な被害を出すものがあまり発生ないといいのですが。
