そんな方法で? びっくりな脱獄方法
無実の罪で刑務所に入れられた主人公が、仲間と一緒に脱獄する。
そんな映画やドラマは沢山あります。
しかし、現実世界でもびっくりするような脱獄は行われています。
ヘリコプターをハイジャックして脱獄
2018年7月1日、フランスのパリ近郊でヘリコプターをハイジャックして脱獄した受刑者がいるのです。
映画やドラマの撮影でもなく、本当にヘリコプターで脱獄するだなんて、びっくりですよね。
脱獄したのは、武装強盗未遂事件の首謀者として服役していたヌドワヌ・ファイド受刑者です。
犯行は実にスムーズだったと言います。
まず、ファイド受刑者の仲間2人が、ヘリコプターの飛行教官を脅しヘリをハイジャックし、なんとそのハイジャックしたヘリを、受刑者が服役していたレオ刑務所の敷地内に着陸させ、その後、発煙弾を打ち、電気工具でドアなどを壊し、面会室に突入します。面会室には、親族と面会していたファイド受刑者がおり、ファイド受刑者は仲間二人とそのままヘリに乗り込み脱獄したというのです。
かかった時間は約10分。本当にあっという間の出来事ですよね。
逃走に使われたヘリコプターは、刑務所から約60キロ離れた場所で発見され、幸いなことに脅されたヘリコプターの飛行教官は無事だったそうです。
その上、驚くことに、このファイド受刑者、脱獄したのはこれで2度目なのです。
1度目は2013年で、フランス北部の刑務所で、看守4人を人質にとったうえ、ダイナマイトを使い脱出口を確保し、車で脱獄したそう。6週間逃げたそうですが、パリ郊外で再び逮捕されました。
その脱獄から約5年しか経っていないのに、違う罪で服役しているファイド受刑者、いったいいくつの罪を犯しているんでしょうね。
“ヘリでの脱獄“が行われたのも実は2度目
そして、このヘリで脱獄という大胆な脱獄が行われたのも、今回が2度目で、1度目が起こったのも、フランスだったのです。
2007年、香水で有名なグラスという町にある刑務所に服役中のパスカル・パイエ受刑者がヘリで脱獄をしました。
こちらも仲間がおり、仲間3人が操縦士を脅しヘリコプターをハイジャックし、刑務所の屋根の上でホバリングをして待たせておき、パイエ受刑者を探し出した後、屋上からヘリに乗り込みそのまま脱獄した、と言うもの。
またその時間もたった5分とうい早業だったそうです。
パイエ受刑者を乗せたヘリコプターは100キロほど離れたブリニヨルと言うところの病院のヘリステーションに降り、操縦士は解放され、パイエ受刑者とその仲間3人は徒歩で逃げて行ったというので、ある意味すごいですよね。
そして、このパイエ受刑者、3度目の計画での脱獄成功だったようで、2001年と2003年にもヘリコプターで脱獄を計画し、失敗していました。
3度目の脱獄には成功したものの、パイエ受刑者は3か月後に再逮捕され、結局は刑務所に戻る羽目になっています。
脱獄というと、看守の目を盗んでひっそりと・・・というイメージだったのですが、ヘリコプターで脱獄などという、映画やドラマもびっくりな方法もあるんですね。