サザエさん症候群はいずこ?今はサザエさん離れ
国民的アニメの先駆けともいえるサザエさん。毎週日曜日午後6時30分からフジテレビ系のテレビ局で放送されています。
外国人を虜にする忍者や、海賊は出てきませんが、日本人にとっては馴染み深いアニメで、来年で放映50周年を迎えます。
しかし、その50周年の節目を前に「サザエさん離れ」が起きているというのです。
サザエさん離れ
サザエさん離れの要因の一つと言われるのが、視聴率の低下です。かつては30%越えや、平均して20%以上の視聴率を誇っていたサザエさんも、ここ最近では視聴率が1桁の週もあるように。
日曜の夜は家族そろってサザエさんを観るという習慣がなくなってきた証拠でもあると言えるでしょう。
その他の要因として言われているのが、アニメの内容が現代の生活にそぐわない、というものです。
サザエさんのアニメの設定として
・東京都世田谷区在住
・庭付き一戸建て(4LDK?)
・フネさんとサザエさんは専業主婦
・時々酒屋さんの御用聞きが来てくれる
などがあります。そして、あくまでもサザエさん一家は「庶民」設定でもあります。
しかし、現代で考えてみると上記の条件を満たしている家族はかなりの「お金持ち」と思われるでしょう。
忍者やロボットが出てくるアニメはあくまでも「異世界」としてとらえることができますが、サザエさんは自分たちの暮らしとよく似ていて、アニメであっても「異世界」ととらえることがない部類になると思うので、余計に「ちょっと違うなぁ」と引っかかることが出てきてしまうのでしょう。
「サザエさん症候群」という言葉も
サザエさん症候群とは、いわゆるBlue Mondayの日本語版で、月曜日から仕事や学校が始まる人が日曜の夜に憂鬱になったり、体調不良や倦怠感を訴える症状のことです。
サザエさんが日曜日の夜に放映されるので、サザエさんを観ると「これで日曜日が終わってしまう」「また明日から仕事だ」と実感してしまうためこの名前が付けられたと言います。
それほどサザエさんは多くの人が観ており、日曜日の夜の代名詞ともなるアニメ番組だったのです。
しかし、視聴率が低下してしまった今はサザエさんをリアルタイムで観る人も少なくなったため、以前よりこの言葉が使われる頻度は減ったように思われます。
スポンサー東芝の降板も
そして、長年メインでスポンサーを務めてきた東芝が2018年の3月に降板したことも、サザエさんのイメージに暗い影を落としたのも否めません。
それ以前から視聴率の低下がささやかれていたところに、メインスポンサーの撤退があり、もしやサザエさんが終わってしまうのでは?と危惧した人もいるはずです。
幸い、今のところサザエさんが終わることはなさそうですが・・・。
サザエさんのアニメの内容は、古き良き昭和の生活像としてこれからも愛されていくと思います。もう少し経てばアニメ内容が民俗資料となる、なんてことがあるかもしれませんね。