こた堂ブログ

実は大変 海水浴場海開きまでの道のり

夏の楽しみの一つ海水浴

夏と言えば海!

2020年の夏は、新型コロナウィルスの影響もあり、例年とは大きく違う夏となっています。

夏と言えば海!海と言えば海水浴!ですが、今年の夏は海開きしない海水浴場も多数ありました。
そんな中、頑張って海開きをしてくれた海水浴場もあり、そのおかげで夏の楽しみの一つが奪われなかったことに感謝するしかありません。

そこで、ふと海水浴場の海開きについて調べてみようと思いました。

海での楽しい遊びの影には沢山の努力があるのです

時期が来たら海開き そんな簡単ではありません

毎年行われる海開き。

梅雨が明けた!夏休みになった!
じゃあ、海開きしよう。

なーんて、時期が来たら簡単に海開きが行われているわけではありません。

海開きが行われるまでには、たくさんの準備が必要なのです。

水質調査

海水浴場と銘打っているからには、水質が安全であることはとても重要なこととなってきます。

三重県内の主要な海水浴場の水質調査は、三重県環境生活部大気・水環境課水環境班が、毎年5月に行っています。

水質調査の行われる海水浴場は

の19か所となっています。

水質判定基準

水質調査の対象項目は
ふん便性大腸菌群数、化学的酸素要求量(COD)、透明度、油膜の有無
の4つとなっています。

水質判定の基準は、「適」・「可」・「不適」の3区分に分けられ、そのうち「適」は、「水質AA・水質A」、「可」は、「水質B・水質C」と細かく分かれています。

適・水質AAは、
ふん便性大腸菌群数→不検出
油膜→認められない
COD→2㎎/l
透明性→全透(1メートル以上)

適・水質Aは、
ふん便性大腸菌群数→100個/100ml以下
油膜→認められない
COD→2㎎/l以下
透明性→全透(1メートル以上)

可・水質Bは、
ふん便性大腸菌群数→400個/100ml以下
油膜→常時は認められない
COD→5㎎/l以下
透明性→1メートル未満~50センチ以上

可・水質Cは、
ふん便性大腸菌群数→1,000個/100ml以下
油膜→常時は認められない
COD→8㎎/l以下
透明性→1メートル未満~50センチ以上

という基準があります。

ちなみに、不適
ふん便性大腸菌群数→1,000個/100ml以上
油膜→常時認められる
COD→8㎎/l以上
透明性→50センチ未満

となっています。

令和二年度の水質調査の結果

水質AA
二見浦・市営安楽島・鳥羽白浜・千鳥ヶ浜・阿児の松原・次郎六郎・御座白浜・大矢浜・城ノ浜・三木里・新鹿・大泊・多度峡

水質B
千代崎・鼓ヶ浦・御殿場・香良洲・松名瀬・大淀

という結果だったそうです。
どうも、伊勢志摩方面や、三重県南部の海水浴場の方が水質がいいみたいですね…。

安全の確保

海水浴場に行くと、海の中にブイが浮かんでたりしますよね?
あれは、海水浴場が安全に泳げる「遊泳区域」をきちんと設定してくれているのです。
遊泳区域を示すブイなどの設置や、魚よけ/クラゲよけのネットの設置など、海水浴客が安全に泳げるような海水浴場にしなければいけないのです。

また、ライフセイバーや監視員を常駐させたり、救護施設や救命胴衣なども準備する必要があります。

快適性の確保

海水浴を快適にするために、シャワーやトイレなどの施設の準備も必要です。
所によっては、更衣室なども準備してくれたりする海水浴場もありますよね。

それらの施設を、設置しメンテナンスをしなければいけません。

また、ごみ箱の設置も欠かせません。
最近は、ごみは持ち帰らなければいけないところもありますが、それらの周知・啓発も必要となってきます。

駐車場の確保も、快適性には欠かせませんよね。
三重県の場合、公共交通機関で海水浴場に行くことは少ないでしょうからね。
海水浴シーズンだけのために、臨時の駐車場などを確保してくれている海水浴場も多いと思います。
ありがたいですよね。

きちんと「海開きをした海水浴場」で遊びましょう!

このような、色々な基準をクリアした上、安全性や設備まで整えて海水浴場は「海開き」をするのです。

短い夏の間のオープンですが、その前に沢山の人の労力があるのです。

海開きが行われていない海水浴場で遊び、事故に巻き込まれるという痛ましいニュースが多い今年です。
海水浴場が安全なのは、きちんと安全性を確保したうえで海開きをしてくれているからです。
残念ながら今年海開きをしなかった海水浴場は、来年以降に海開きをしたら遊ぶびにいくことにして、今年は「海開きをした海水浴場」で、残り少ない夏、安全に海の遊びを楽しみましょう!

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