冬に活躍するカイロ
日本で誕生 使い捨てカイロ
冬に大活躍する、使い捨てカイロ。
冬にはお世話になる人も多いのではないですか？
最近、エコのために何度も使える充電式カイロなどもありますが、手軽に使えるのは使い捨てカイロなので、ついつい買ってしまいますよね。
そんな使い捨てカイロは、日本で誕生したというのはご存知ですか？
昔々は、石を温めてカイロとして使っていましたし、昭和の初めくらいには「ハクキンカイロ」なるものが主流だったようです。
今でも、ハクキンカイロは登山やツーリングなどに使われているようですが、なんとこのハクキンカイロは「ベンジン」を燃やして暖かくなるという！物凄く暖かい代わりに、扱うには注意が必要となってきます。
そんな中、使い捨てカイロが発明されました。
そのヒントになったのは、なんと米軍の装備品なんだそう。極寒の地に行くときに持って行った「フットウォーマー」の原理を工夫したのだそう。
米軍の使っていた「フットウォーマー」は、水筒の中に鉄の粉と食塩を入れて熱を作り出していました。
「鉄が錆びるときに熱を帯びる（酸化熱）」という化学反応を利用してカイロとしていたんですね。
それと同じ原理で、当時の旭化成工業が「あったかさん」というカイロを開発したのですが、そこまで普及しませんでした。
次に、当時のロッテ電子工業が開発したのが、今の使い捨てカイロとほぼ同じ形状の「ホカロン」です。
「ホカロン」という名前は、一度は耳にしたことがありますよね。
「ホカロン」は、販売価格も1個100円とお手頃だったこともあり、あっという間に市民権を得たのでした。
この「ホカロン」が発売されたのが、1978年。あれ…生まれてるな(笑)。
なんか、自分が生まれる前からあるような気がしていたのですが、違いました。
「ホカロン」をはじめとする使い捨てカイロは、その後改良が重ねられ、袋から出しただけで暖かくなったり、貼れるタイプがでたり、靴用がでたりとバリエーションも豊かになり、現在に至っています。
使い終わった使い捨てカイロ 捨てる以外の使い道
そんな便利な使い捨てカイロですが、使い終わったらどうしてますか？
もちろん「捨てる」ことが多いと思います。
ちなみに、松阪市では使い捨てカイロは「可燃ごみ」となっています。
使用済みの使い捨てカイロですが、捨てる以外にもいろいろな使い道があるんですよ。
消臭・除湿剤として使う
使い捨てカイロの材料として使われている活性炭は、消臭効果があります。
ですので、使い終わって冷たくなったカイロを、靴やブーツに入れておくとにおいを取ってくれるんです。
使い終わったカイロの中身を小皿などに出し、靴箱などに入れておくと靴箱全体の消臭もしてくれますよ。
消臭と同時に、カイロの材料である活性炭・鉄分・バーミキュライトは除湿もしてくれるので一石二鳥です！
持続効果は短めですが、試してみる価値はありますよ。
効果が薄れた場合は、自治体の分別に従ってゴミとして出しましょう。
土に混ぜてガーデニングに使う
カイロの材料には、ガーデニングに役立つものがたくさん使われています。
鉄分は、土壌の鉄分補給に役立ちますし、バーミキュライトは保水性や通気性があり、植物が健やかに育つのに役立ちます。
使い終わったカイロの中身を土に混ぜると、ガーデニングに適した土になるということです。
しかし、気をつけなければいけないのは、すべての使い捨てカイロが土にいいわけではないということです。
土に混ぜて使える使い捨てカイロのパッケージには、「使用後中身は土壌改良に使えます」と書かれていますので、そういったカイロだけを使うようにしてください。
寄付をする
使い終わったカイロを寄付？と思われたかもしれませんが、寄付で役立てるんです。
寄付する先は
GoGreenGroupさんです。
こちらの会社では、使用済みカイロを使って「GoGreenCube」という、水質改善に役立つキューブを製造しています。
使い終わったカイロ（もしくは未使用の期限切れのカイロ）を指定の場所に送るだけで、環境活動に協力できます。
使用済みの完全に冷たくなったカイロをビニール袋に入れ、それを箱などに入れて送るだけでOKなんです。
ただし、送料は発払いとなります。
使用済み使い捨てカイロ回収スポットなるものもあるのですが、残念ながら三重県にはありませんでした。
使用済み使い捨てカイロの送り先や、送り方、回収スポットの詳しい情報は、GoGreenさんのホームページで確認してください。