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台風・ハリケーン・サイクロンの違いや定義・強さ・名前

typhoon1

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強力な台風マンクットにハリケーンフローレンス 今年は当たり年?

日本に甚大な被害を与えた台風21号が過ぎ去ったと思ったら、あっという間に“大型で猛烈な”台風22号「マンクット」がフィリピンに直撃しようとしています。
同時に、アメリカでもハリケーン「フローレンス」が南部の東海岸を直撃しています。

台風とハリケーンの違いは?

強烈な雨や風を伴う天候の台風とハリケーン。違いはあるのでしょうか?
まず、台風の定義から見ていきましょう。
台風とは:熱帯低気圧のうち、太平洋北西部、南シナ海で発生し、最大風速34ノット以上(約17m/s)のもの
となっています。
しかしこれは日本基準で、台風とは別に「タイフーン」の定義もあるのです。
タイフーンとは:熱帯低気圧のうち、太平洋北西部、南シナ海で発生し、最大風速64ノット以上(約32m/s)のもの
となっています。
そして、次にハリケーンの定義です。
ハリケーンとは:熱帯低気圧のうち、大西洋北部、大西洋南部、太平洋北東部、太平洋北中部で発生し、最大風速64ノット(約32m/s)のもの
となっています。
つまり、発生する場所で「台風」なのか「ハリケーン」なのかが決まると言うことです。
ちなみにもう一つ「サイクロン」がありますが、その定義は
サイクロンとは:熱帯低気圧のうち、インド洋北部、インド洋南部、太平洋南部で発生し、最大風速64ノット(約32m/s)のもの
となっています。

日本では番号で呼ばれているけれど

日本で台風は発生番号で呼ばれていますが、実はきちんとした名前があるのをご存知ですか?
先だっての台風21号は「Jebi」、そして今回の台風22号は「Mangkhut」(マンクット)と言います。ちなみに、Mangkhutはタイ語でマンゴスチンの意味です。

名前はどのように付けられるのか

この台風の名前は国際機関の台風委員会によって付けられているのです。
台風委員会とは台風防災に関する国際機関で、1968年に設立され、2018年8月現在
中国、香港、日本、ラオス、フィリピン、韓国、タイ、カンボジア、マレーシア、ベトナム、マカオ、北朝鮮、シンガポール、アメリカ合衆国の14の国と地域が加盟しています。
2000年から、台風の国際的な名称としてアジア名を定め始めました。
台風の名称はこの加盟国によって提案された140個があり、約5年周期で一巡するような感じです。例えば、今年リストの30番目の名前まで使われたとすると、翌年はリストの31番目の名前から始まることとなります。
今年台風23号が発生した場合、次の名称はアメリカが提案したBarijatになります。
ちなみに、日本が提案した名称はTembin(テンビン)とYagi(ヤギ)、Usagi(ウサギ)、 Kammri(カンムリ)、 Koguma(コグマ)、 Tokage(トカゲ)、 Kajiki(カジキ)、 Kujira(クジラ)、 Kompasu(コンパス)、 Hato(ハト)です。
これらはすべて星座の名前からとってあります。
来年には「超大型台風Usagiが日本に上陸する可能性・・・」なんて天気予報で言われるかもしれませんね。

ではハリケーンの名前はどのようにつけられるのか

ニュースなどでもよく耳にするため、ハリケーンは番号ではなく人名が付けられることは広く知られていると思います。
この名前は米国立ハリケーンセンターが定めたハリケーンネームリストからつけられます。
このリストは6つあり、6年周期で使われています。名前はアルファベット順でA
から始まり、Wまで21個あります。もし、21個以上ハリケーンが発生した場合は、24のギリシャ文字が使われることになります。
そして、甚大な被害をもたらしたハリケーンの名前は除外され、その代わりに同じアルファベットから始まる新しい名前が加えられます。
記憶に新しいところでは、2005年のKatrinaや、2015年のJoaquinなどの甚大な被害を与えたハリケーンの名前が除外されました。ちなみにその後、KatrinaはKatiaに、JoaquinはJulianという名前に変わりました。
今回のハリケーンFlorenceは、Alberto、Beryl、Chris、Debby、Ernestoに次ぐ名前なので、日本風に言うとハリケーン6号ということになります。もしその後もハリケーンが発生した場合、Gordon、Helene、となり、21個目のハリケーンが発生したらWilliamとなります。

台風の年間発生数は25.6個ですが、今年はまだまだ発生しそうな勢いです。やっと猛暑が去った今、天候も落ち着いてほしいものですね。

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