こた堂ブログ

暴風による飛行機の着陸やり直し(着陸履行)は2回まで?!

着陸履行(飛行機の着陸やり直し)

飛行機の着陸やり直し

飛行機の着陸やり直しは何回までか?

ここ最近暴風の日が多いですよね。
気象予報士曰く、「春はもともと風が強い日が多い」とのことですが、以前はこんな台風並みの暴風が吹き荒れる春の日はそんなになかったような気がします。
これも異常気象の影響なのかもしれませんね。

さて、強風はいろいろな弊害をもたらします。
物が飛ばされたり、倒れたり、もっと悪い場合は大きな看板などが落下するといった事も起こったりします。
もし雨の日だったら、傘なんてあっという間に壊されてしまいます。
それに、交通機関にも大いに影響を与えます。
高速道路などは最高速度が引き下げられることもありますし、高架線路のある鉄道などは、安全のため運行本数を減らしたり最悪運休になったりもします。
そんな中で、空の便に与える影響が一番大きいのではないでしょうか。

航空機の着陸やり直し

着陸態勢に入った飛行機が強風のためグラグラ揺れている映像を見たことはありませんか?
そのまま揺れながら見事に着陸する場合もあれば、着陸をやり直す場合もあります。
着陸のやり直しは正式には「着陸履行」または「ゴーアラウンド」と言います。
この着陸履行が行われるのは、強風の場合はもちろん
・霧などの影響で視界不良で滑走路が見えない場合
・滑走路上に何か障害物があったり、他の飛行機が居たりした場合
などもあります。
着陸履行するかどうかは、パイロットが判断することもあれば管制官が指示を出すこともあります。

着陸履行に影響を与えやすい風とは?

一般的に飛行機は正面からの風を受けて離着陸します。なので正面からの風はある程度は大丈夫なのですが、横からの風や後ろからの風が一定の風速を超えると着陸をやり直すことになります。
横からの風だとおよそ25ノットから30ノット(風速12~15メートル/秒)が限界とされているそうです。

安全第一

着陸履行が行われた場合再び上昇を始めるわけですから、エンジンが稼働し大きな音がし始めるので乗客の人は驚くようです。
でも、着陸履行の上昇は離陸後の上昇と同じでとても安全なものなのです。
やり直し後の飛行経路や上昇の方法はすべて決まっており、それに加えて1回目の着陸時よりも燃料が減って機体が軽くなっているため上昇率も良くなるそうです。
強風の中無理やり1回で着陸するよりも、着陸履行を行った方が安全に着陸できると言うわけなのです。

着陸履行チャンスは何回?

しかし、着陸履行はそう何回も行えるわけではありません。
何回行えるかご存知ですか?
なんと、たったの2回なんです。
はっきりした規定があるのかどうかの確証はないのですが、フライトアテンダントの方が「3回は経験したことがない」とおっしゃっていたので2回が限界と推測されます。
では2回チャレンジしても着陸できなかった場合はどうなるのか?
「他空港に回される」もしくは「出発した空港に引き返す」ことになるんです。
「羽田に向かう便だったのに静岡空港に降ろされた!」とか「また博多に引き返した!」なんてことになってしまう訳です。
他空港に着陸となった場合は、本来の目的地までの旅費は航空会社から出ますし、出発空港に引き返した場合は手数料を取られることなく払い戻しや便の変更が可能だそうですが(ANAの場合)、それでも予定が狂うことは間違いありません。

天候は意のままにはなりませんが、できれば、特に旅行などの時には穏やかな天気であってほしいものですね。

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