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松阪市の地域医療思想への取り組みは?

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松阪市の3基幹病院、松阪中央総合病院・済生会松阪総合病院・市民病院

皆さんは「基幹病院」という言葉をご存知ですか?

基幹病院とは、総合病院(許可病床数100床以上で、少なくとも内科・外科・産婦人科・眼科・耳鼻咽喉科を含む複数の診療科がある病院のこと)の中で、高度・広域・専門・災害時等の地域医療の拠点の基幹になる病院のことです。

松阪こた堂接骨院のある松阪市には、3つの基幹病院が存在しています。

三重県厚生農業協同組合連合会 松阪中央総合病院(川井町)
社会福祉法人 恩賜財団 済生会松阪総合病院(朝日町)
松阪市民病院(殿町)

です。

それぞれが異なる経営母体ですが、輪番で夜間の救急患者受け入れなども行っており、地域にはなくてはならない病院です。

地域医療思想で市民病院がなくなる?

しかし、地域医療思想という構想が持ち上がったため、松阪市の3基幹病院の在り方について考えなければいけないことになりました。

この地域医療思想とは、厚生省が、「医療法」「介護保険法」「地域における公的介護施設等の計画的な整備等の促進に関する法律」等を一部改訂し、2014年に公布施行した19の法案からなる「医療・介護総合確保推進法」によって目指している将来的な医療と介護福祉の連携の為の構想です。

つまり、「医療・介護・住まい・予防・生活支援サービスを包括的に地域で確保できる体制」を、2025年までに整えましょう、ということです。

この地域医療思想に従い、松阪市も平成29年に医療専門家を中心とした『市民病院の在り方検討会』を立ち上げ、市議会にも8人の議員よりなる特別委員会が設置されています。

一部報道では、市民病院と他病院の合併の話も検討されているとされていました。

 

なぜ2025年?2025年に何が有るの?

少子高齢化に伴い、2025年には国民の5人に1人が75歳以上、3人に1人が65歳以上となります。
地域住人の高齢化に伴い、高齢の患者は増加し、病院で医療に従事する労働力は減少が予測されます。ですので、それに合わせた医療と介護の連携、限られた医療資源の最適化を2025年までに整えておかないと、後になればなるほど高齢者人口が増えてしまい、地域医療思想を実現させることが難しくなるのです。

松阪市の問題は?なぜ統合の話になっていたの?

上記で説明したように、松阪市の3つの基幹病院は少なくても5科(内科・外科・産婦人科・眼科・耳鼻咽喉科)は重複しています。
それぞれがバラバラに運営している現在の状態を続けていくと、将来的な労働力の減少、高齢患者の増加などの問題で、各病院が患者と労働力の取り合いをすることになり効率が悪くなります。

ですので、それぞれの病院の機能を分化し、連携を進めましょうとなったわけです。

つまり、

・高度急性期機能(急性期の患者の状態の早期安定化のため診療密度が特に高い医療を提供するための機能 例:救命救急病棟、集中治療室、新生児集中治療室、総合周産期集中治療室等)

・急性期機能(急性期の患者の状態の早期安定化のための医療を提供するための機能)

・回復期機能(急性期を経過した患者が在宅復帰できるような医療やリハビリテーションを提供する機能 例:脳卒中や大腿骨骨折などを経験した患者さんへのリハビリテーション)

・慢性期機能(長期にわたり療養が必要な患者や障がい者を入院させる機能 例:筋ジストロフィー患者や難病患者を入院させる機能)

の4機能に分類を行い、地域で病院の役目の重複をなくし、病院の効率をよくしょうと言う事です。

例えば、救急の受け入れに関して言えば、現在市民病院は三重大学病院から救急の医師を派遣をしてもらっている状況です。しかし、3病院が統合すれば、少なくとも市民病院に医師を派遣する必要がなくなり、人員の不足も少しは補えるのではないか?と言う事だそうです。

地元の新聞によれば、昨年までは市民病院と済生会病院が統合し、市民病院が回復期機能の担当となるような話もあったのですが、現在はなんだかお茶を濁すような状態ではっきりしていません。

では今後3基幹病院はどうなっていくのか?

市民病院の在り方検討会では、
パターン1:3病院の連携強化
パターン2:3病院の統合
パターン3:2病院の統合

上記の3パターンで話し合いが行われたそうです。

本来の目的と、市民の利便性を考えるならば、3病院が統合するのが一番効率が良さそうです。
それぞれが分化・特化することで、それぞれの機能に当てられる予算も増えますし、医師やほかの医療従事者も効率よく配置でき、その分できる事もやれる事も増えそうです。

ただ実際にはそのような単純な話では無く、3病院共に経営母体が違うため、それぞれの思惑もあって難しいようですね。
今後どうなっていくのか、注目です。

市民病院の在り方検討委員会の議事録は、松阪市ホームページ内で見ることができます。気になる方はぜひそちらもチェックしてみてください。

-医療行政, 松阪市観光

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