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妊娠中佐々木希のローストビーフとトキソプラズマ症

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妊娠中の佐々木希がローストビーフを食べたことで話題になったトキソプラズマって

佐々木希さんがインスタグラムに投稿した写真が話題に

4月16日、佐々木希さんがインスタグラムにアップした一枚の写真が話題になっています。
NHKで放映する「デイジー・ラック」ので共演者の夏菜さん、中川翔子さん、徳永えりさんとの女子会が豪華すぎる!との話題ではありません。

彼女らが持っている皿に盛りつけられた「ローストビーフ」が問題になったのです。
佐々木希さんもコメントしているような、美味しかった!美味しそう!ということではありません。

佐々木希さんは、妊娠しており、妊婦が生肉を食べて良いのかということで心配した外野が騒いでいるのです。

どうして妊婦が生肉を食べてはいけないか?

生肉には、細菌や原虫などが付着している可能性があり、妊婦や胎児に影響がでるかもしれないのです。
特に、トキソプラズマという原虫が胎児に影響があるといわれています。

トキソプラズマとは?

トキソプラズマは、原虫です。
あるサイトでは、トキソプラズマ菌と書いてありましたが、細菌ではありません。
大きさは、幅3 µm、長さ5-7 µm程度です。
細胞内寄生性であり、環境中で単独では増殖しません。

トキソプラズマの生活環は、有性生殖と無性生殖のステージからなります。
無性生殖は、ヒトや家畜など全ての温血動物で可能ですが、ネコ科動物の腸管上皮内でのみ有性生殖します。

哺乳類である鯨を含めた動物の生肉や加熱が不十分な場合には常に感染のリスクがあります。
細菌のように表面だけ付着しているわけではありませんので、食肉中のトキソプラズマ(シスト)の不活化には、中心部分までの加熱が必要です。
加熱処理では、55℃、5分で感染しなくなると言われていますが、他の情報だと67℃になるまでの加熱か、-12℃になるまでの凍結が有効となっていました。

トキソプラズマの感染方法は?

生肉を食べたり、猫の糞などからうつります。
正確には、他の中間宿主の組織内のシストか、終宿主であるネコ科動物のオーシストを経口摂取することによって感染します。

空気感染、経皮感染はしません。ただし、目の結膜からも感染するなど粘膜からは感染する可能性があります。

原虫とは?細菌との違い

原虫は、げんちゅうと読みます、
真核単細胞の微生物で、運動するなど動物的なものをあらわしています。
つまり、真核生物ですから、核などの細胞内構造を持っています。

細菌も単細胞の生物ではありますが、原核生物ですので、原虫とは違います。
細菌は、0.2〜10μmで、核・葉緑体・ミトコンドリアなどの構造を持っていません。

妊婦がトキソプラズマに感染したらどうなるのか?

妊娠中の女性が、トキソプラズマに初感染した場合、原虫が胎盤を通過して胎児に移行する可能性があります。胎児への感染率は妊娠末期になるほど上がりますが、妊娠初期ほど重症化する可能性が高いと言われています。

眼瞼結膜からも感染するが、空気感染、経皮感染はしない。

胎児にトキソプラズマが感染した場合の症状には、以下の4大徴候として知られています。
1.水頭症
2.脈絡膜炎による視力障害
3.脳内石灰化
4.精神運動機能障害

本当にローストビーフにトキソプラズマがいるのか?

ローストビーフの作り方における温度管理

ところで、ローストビーフなのに、感染するのという意見もありました。
ローストビーフは赤くて生肉みたいですが、ローストって名前になっています。

そこで、作り方における温度管理を見てみます。
ローストビーフは、生ではないものの、加熱し過ぎてもいけません。
そのために、徹底した温度管理を行う必要があります。
理想的な仕上がり温度は、レアなら54℃、ミディアムレアなら57℃、ミディアムなら60℃と言われています。
この温度管理を行うため、オーブンだけではなく、初心者の場合、お湯で温めたりするようです。

トキソプラズマは、55℃、5分の加熱で感染性が失われるようですので、よほどのレアでなければ、ローストビーフの調理法で感染しないと考えられます。
ただ、食肉中のトキソプラズマ(シスト)の不活化には、中心が67℃になるまでの加熱が必要ですと書かれている情報もありますので、危険性が完全になくなるわけではないようです。

そして、お店や販売しているローストビーフを信じて良いものでしょうか?
温度管理が完全とは言い切れないですよね。

つまり、ローストビーフの調理方法では、完全に感染を防げません。

食肉にはトキソプラズマが含まれているの?

国産牛肉なら安心なんて、イメージがあるかもしれませんが、国内の検査でもトキソプラズマ抗体がでています。
そして、実際の患者もでていますので、生食はやめた方が良いです。

豚が危険なのは有名ですが、牛も危険です。
豚のトキソプラズマ陽性率は、5.2%で、 牛は、6.5%からトキソプラズマ抗体を検出というデータがありました。

もちろん、牛肉や豚肉だけでなく、鳥刺しなどもやめた方が良いと思います。

まとめ

・妊娠中にローストビーフは、胎児に影響が出る可能性がある
・トキソプラズマ以外の寄生虫や細菌感染の可能性を考えて、生の肉は食べないほうが良い。

-医食同源, 感染症

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